今週末のフランスGPで、オリビエ・パニスが一度限りの現場復帰を果たす。マニ‐クールで開催される彼のホームイベントにおいて、金曜日の2回のフリープラクティスセッションでドライブする機会を与えられたのだ。
フランスGPの主催者が‘地元出身者’の起用を熱望していたこともあり、トヨタはレギュラーサードドライバーとして多忙なスケジュールをこなしているリカルド・ゾンタに休暇を与え、パニスに金曜日の重要なセッションを任せることにした。
「コクピットに戻るのが楽しみで仕方がないよ」とパニス。「僕がマニ‐クールで初めてレースをしたのは1994年のことだから、このコースについては10年以上の経験がある。この経験を生かしてトヨタの役に立てればいいと思っている」
「マニ‐クールでのレースの週末全体を通じて、フランス人ドライバーがひとりもいなくなれば、それはとても残念な事態になっていただろう。だから僕としてはチームの手助けをすると同時に、僕のF1でのキャリアをサポートしてくれたフランスの観客、テレビ局やプレスの人々に何らかの形でお返しをできればと思う」
グランプリで通算158戦を戦い、1996年のモナコで1勝を挙げたパニスは、その他にも4度のポディウムフィニッシュを記録しているが、ホームレースではあまり運に恵まれないことが多かった。実際、彼はキャリアを通じてフランスGPに9回出走しながら、2003年にトヨタで8位に入るまで、一度もポイントを取ったことがなかった。
「たぶんこれまでと同様にポイントは取れないだろう。なにしろ今回は決勝レースの日にはドライブしないからね」とジョークを飛ばすパニス。「でもマジメな話、マニ‐クールはテクニカルなコースで、1日の間に他のどのサーキットよりも大きくコンディションが変化する可能性がある。僕の経験が本当に役立つのはその領域だと思う。チームのためにできる限りいい仕事をしたいと思っているよ」