ジャック・ビルヌーブが、BMWがザウバーの筆頭株主になるという発表に対し、驚きを示すとともに、BMWとぜひ一緒にやっていきたいと語った。
BMWは、現在のパートナーであるウイリアムズのほか、これまで様々なチームに対してエンジンサプライヤーとして活躍してきたが、ペーター・ザウバーの持つ株式を買い取って、2006年1月からF1で自身のチームを初めて持つことになった。
「BMWとザウバーがここ数カ月話し合いを続けていたのは周知の事実だが、まさか今日発表になるなんて、ドライバーはだれも気づいていなかった。だから、ちょっとびっくりしたよ」とビルヌーブ。
BMWによると、ファクトリーは現在ザウバーが使用しているヒンウィルのものを拡大して使用するものの、運営に関する人事やドライバーラインナップについては見直されるようだ。従って、ビルヌーブは来年も契約が残っているものの、今年限りでチームから離れることになるのではと見られている。しかし、当のビルヌーブはそんな不安などまったくないかのように、BMWと新たにパートナーシップを築いていくことを楽しみにしていると語った。
「今回のニュースはチームにとってとてもいい知らせだと思う。僕も、今回の提携が決まってとても喜んでいる」とビルヌーブ。「というのも、チーム全体の運営において予算がかなり増えることになるだろうし、そうなれば、エンジニアとドライバーが更なるマシン開発を行うことができ、結果的に今以上にコンペティティブになれるからね」
「予算が増えるということは、風洞やファクトリーリソースを今以上に使えるということだ。そして、1番重要なのは、サードドライバーを雇って、今以上にテストが行えるということだ。今年上旬に述べたように、ザウバーは、使える予算のわりには仕事がとても能率的だ。BMWとのパートナーシップによって、チームはさらによくなるだろう。僕としては、もちろん、BMWと長期にわたって一緒にレースを行っていきたい」
ビルヌーブについては、今年のパフォーマンスから、今年限りでF1から引退した方がいいのではと考えている人も多い。ウイリアムズBMWに加入できなかったビルヌーブが、BMWとザウバーの提携が決まったことによって、今シーズンの残りのレースで、また、彼が残留できれば2006年に、どれぐらい奮起できるか、今後が楽しみだ。