ネルソン・ピケJrが6月25日〜26日にかけて行われるグッドウッド・フェスティバルで、彼の父が1987年にドライブしたウイリアムズFW11Bをドライブすることになった。
ネルソン・ピケは、ブラバムでタイトルを2回獲った後、ウイリアムズFW11Bで3度目にして最後のタイトルを獲得した。その87年は、最終戦の1戦前の鈴鹿の予選でクラッシュして決勝に出場できなかった僚友のナイジェル・マンセルを抑えてチャンピオンとなった。
85年生まれのピケJrにとって、91年にベネトンでF1キャリアを終えた父の勇姿の記憶は鮮明ではない。ピケJrは今年、GP2シリーズに家族が所有するチームから参戦し、ニコ・ロスベルグやマチアス・ラウダらを相手に戦っている。F1マシンは過去に、ウイリアムズのマシンをテストでドライブしたほか、今年2月にもヘレスでBARのマシンをドライブしたが、BARのテストではクラッシュを演じてしまった。
父のマシンを息子がドライブすると言えば、昨年のグッドウッドでもジャック・ビルヌーブが、今は亡き父のジルが使用していたフェラーリ312 T3をドライブした。
「超ビッグイベントに参加することになりとても興奮している」とピケJr。
「グッドウッドについてはいろいろと耳にしている。本当に素晴らしいイベントなので、参加できるのはとても嬉しい。FW11Bをドライブすることになり、とてもエキサイティングな気持ちだ。あのマシンをドライブすることは、僕にとってとても特別な気分さ。FW11Bは僕の父が87年にF1タイトルを獲ったときのマシンだ。そのとき、僕はまだ2歳だった。僕は過去にウイリアムズとBARのマシンをドライブしたことがあるが、今のマシンと父のころのマシンはかなり異なっている」
「僕がいまドライブしているGP2シリーズ用のマシンは、とてもパワフルだけど、テクニカルエイドがついていないので、当日はまったく異なる経験ができそうだね。マシンやテクノロジーがどれぐらい違うのか、また、当時はどれぐらいのパワーだったのか、考えるだけでとてもワクワクする。グッドウッドでは、偉大なるマシンをドライブしたり、たくさんのスペシャルマシンを見たり、僕がやりたかったことがいろいろ実現することになるので、とてもワクワクしている」
「イギリスのファンの前でドライブするのは、英F3選手権で勝って以来、今回が初めてなので、その意味でも僕にとってはとても特別な1日になる。僕はいまイギリスに住んでいるので、グッドウッドに参加できること、しかもブラジル、家族、一族を代表して参加できることになって、とても誇りに思っている」
今年のグッドウッドには、アラン・プロストとフェルナンド・アロンソも初参加する。