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Q&A:ディーター・ガス(トヨタのチーフ・レースエンジニア)

2005年5月16日

 トヨタのチーフ・レースエンジニア、ディーター・ガスが、今週末のモナコGPを展望する。トヨタチームは、ヤルノ・トゥルーリがセパン、バーレーン、バルセロナと3度も表彰台を獲得しており、今回もまた表彰台を狙う。

Q:ディーター、非常に厳しいレースであるモナコGPの準備をするにあたって、普通と一番違うのはどんなことですか。
ディーター・ガス(以下DG):モナコGPで特に変わるのは、4台目のマシン、もっと厳密に言えば、2台目のスペアカーが加わることだ。タイトなコース特性とバリアのせいで、ドライバーがクラッシュする可能性が非常に大きくなる。だから、ヤルノ(トゥルーリ)とラルフ(シューマッハー)の両方にスペアカーを用意するんだ。

Q:そのほかに、マシンをセットアップするうえで、安全のために注意しておくことはありますか?
DG:ほかに安全のために考慮しておかなくてはならないことは、ステアリングの最大の切れ幅に細心の注意を払うことだね。カレンダーで最もタイトなコーナーであるロウズ・ヘアピンに対処しなくてはならないからだよ。それと同様に、モナコにはシーズン屈指の高速コーナー、悪名高い7速ギヤのトンネルもある。ドライバーがバリアにヒットしてもマシンが生き残れるように、サスペンションを補強する必要もあるんだ。そういう事態はいつ生じてもおかしくないからね。必ずしも、スペアパーツの数を増やさねばならないというわけではないが、サスペンションやボディワークの代替部品が十分用意されている必要がある。

Q:モナコ・サーキットの特別な性格というのは、どんなものでしょうか。
DG:モナコは、最大限のダウンフォースが重要となるサーキットのひとつだ。しっかりしたメカニカルグリップを確保するために、マシンのセットアップにはいい妥協点を見つけなくてはならない。ストリートコースなのでモナコはとても狭く、オーバーテイクが事実上不可能だからだ。


Q:いいグリッドポジションを得るために、燃料積載量を減らす策は魅力的ですか?
DG:予選のために、何か特別な策を取る必要があるとは言わないよ。なぜなら、ドライバーが1周でマシンの最大の力を発揮できるようにするのと同時に、マシンとタイヤが78周という長いレースの間、終始パフォーマンスを発揮できるようにすることも必要だからだ。この点を考慮して、予選で燃料積載量を減らしたいがために、レースでのペースを犠牲にするということはしない。今年のモナコでは、1回ストップのマシンすら見られるかもしれないよ。予選は重要だが、レースでのパフォーマンスを犠牲にするほどではない。コンスタントに走れることが鍵なんだ。過去にも目にしてきた通り、マシンが重い状態でコンスタントに走れて、少し前にいるマシンよりもピットインを遅らせられれば、ピットインの間に前に出ることができる。しかし、遅い車の後ろに引っかかってしまうと、トップグループに逃げられてしまう危険はある。そうなると、いい成績でフィニッシュする可能性は事実上失われてしまう。

Q:テストができないサーキットですが、どのようにして準備するのですか?
DG:カレンダーには、モナコに似たようなコースはひとつもない。だから、100パーセント準備するのは困難だろう。私たちは、レース前の作業をポール・リカールで行う。とても低速のコーナーをテストする機会が得られるからだ。路面もかなり似ているから、モナコの準備には最適のコースだと思う。もちろん、過去のモナコGPで得た膨大なデータも参考にする。だから全体としては、木曜のフリー走行に向けて、かなりしっかりした基礎を築けているよ。

Q:モナコの1周では、特にどのエリアで戦闘力を確保する必要があるのでしょうか。
DG:モナコでは、特にどこかの部分がパフォーマンスを規定するということはない。ヤルノとラルフに、1周を通じてドライブしやすいマシンを与える必要がある。彼らは、バリアにぶつかってリタイアにつながるようなハンドリングの問題なしに、TF105から最大限のパフォーマンスを引き出さねばならない。ドライブするのがきついサーキットだけに、ドライバーたちには能力や才能を示す機会が与えられるが、我々エンジニアは、それを可能にするようなコンペティティブなマシンをドライバーに与えなければならないんだ。




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