F1は今週末、最も盛り上がりそうな1戦を迎えます。地元出身のフェルナンド・アロンソ(マイルドセブン・ルノーF1チーム)が、選手権リーダーの座を守ったまま、カタルニア・サーキットでの母国グランプリに挑む。3連勝中のアロンソが狙うのは、スペイン人ドライバー初の地元優勝だ。
開幕4戦における12の表彰台順位のうち10を、ミシュランのパートナー7チームのうちの5チーム、6人のドライバーが占めた。そしてアロンソは全戦でトップ3に入っている。スペインGPのチケットは売り切れ、日曜日には約12万5000人の観客が見込まれています。
今週末のスペインGPは、F1世界選手権として35回目の開催となる。第1回は1951年で、バルセロナのペドラルベス市街地コースで行われ、これは54年まで続きました。開催地はその後、ハラマ(1968年から81年まで9回)、バルセロナのモンジュイックパーク(1969年から75年まで4回)、ヘレス(1986年から90年まで5回)と移り、1991年からは現在の場所に落ち着き、バルセロナ・サーキットでの開催は今年で15回目になる。
昨年のスペインGPでのミシュラン勢最上位はヤルノ・トゥルーリで、当時のルノーを3位に導きいた。4位はチームメイトのアロンソだった。
今週末、ミシュランはF1通算80勝目を目指します。スペインではまだ1度しか勝ったことがないが、それはF1史上に残る名勝負であった。1981年、ジル・ビルヌーブ(フェラーリ‐ミシュラン)は、ジャック・ラフィ(リジェ‐ミシュラン)の追撃をからくもかわし、2週間前のサンマリノGPにおけるアロンソと2位ミハエル・シューマッハとの差0.215秒より、0.004秒短かったのです0.211秒差でチェッカーを受けている。
ピエール・デュパスキエ(ミシュラン・モータースポーツディレクター)
「今年のカタルニア・サーキットは、全面再舗装されて性格が一変している。冬のテストでかなり走りこんだが、アスファルトの摩耗性が従来よりかなり減ったことがわかった。そこで、このサーキットに対して新しいアイデアをいくつも試し、これまで使ってきたものより柔らかめのコンパウンドを開発した」
「舗装は変わったが、レイアウトは変わらないので、タイヤにかかるメカニカルな荷重は同じ。そしてそれはかなりの荷重となる。長い高速コーナーがいくつかあるので、タイヤにはかなりの負担がかかるだろう。チームのエンジニアは、比較的ダウンフォースをつける方向でクルマをセッティングする。これはグリップが上がるのでタイヤにとっては助かるが、高速コーナーではサイドウォールに大きな負担がかかる。また、燃料重量がラップタイムに与える影響も他のサーキットより高めで、だいたい10kgあたり1周0.4秒変わる。」
フェルナンド・アロンソ(マイルドセブン・ルノーF1チーム)
「バルセロナは伝統的にタイヤに厳しいサーキットだ。路面が再舗装されたとはいっても、エンジニアにとってタイヤの摩耗率がとても不安なサーキットのひとつだと思う。長い高速コーナーではタイヤに、とくにフロントに大きな負担がかかるからね」
「でも僕らのチームは自信を持っている。ルノーとミシュランは開幕から4戦全勝だし、歴史的に見てもスペインでは速いんだ。戦いはまだまだこれから。サーキットの雰囲気も盛り上がるだろうね。3日間のお祭りになると思う。僕も表彰台は外せないという気持ちになってるよ」