ニック・ハイドフェルドは、今週末のスペインGP前の時間を割いてインストラクターを務めた。テニス選手のアランチャ・サンチェス−ビカリオとアンドリュー・マーレイが、レーシングカーを初体験するのを手助けしたのだ。
ハイドフェルドは、140馬力のフォーミュラBMWのマシンをどう扱ったらいいのか、2人に教えた。イギリス人のマーレイは、何度もレッスンを受けて、フォーミュラBMWレーシングセンターのあるサーキット・デ・ラ・コミュニタートで6周を走行し、大満足だった。まだ、ちゃんとした運転免許を持っていないだけに、いっそう嬉しかったようだ。
17歳のマーレイはこう語った。
「素晴らしかったよ! まだ運転免許を持っていないのに、本物のレースカーをドライブしたんだから。フォーミュラBMWのドライバーの多くも、公道用の免許を手に入れる前にレースの仕方を覚えるんだよね。僕も自分の経験から知っているけれど、スポーツに関してはトップに上りつめたかったら早く始める必要があるんだ」
女子トーナメントで何度も優勝しているサンチェス−ビカリオも、レーシングカーのドライブ初体験に興奮した。
「素晴らしい経験だったわ。低いシートポジションで、狭いコクピットに限られた視野というのは、普通の車を運転するのと全然違う。これで、ニックがF1で戦う時にどんな経験をしているのか、いくらか分かるようになったわ」
2人のテニス選手にどれくらい運転の才能があったか、インストラクターを務めたハイドフェルドには分かっただろう。
ハイドフェルドはこう語った。
「2人とも、今日はおおいに楽しんだと思う。僕自身も楽しかったし、フォーミュラBMWのマシンをドライブするのは僕も初めてだった。確かにBMWは、若い才能を開発するプログラムのために、本当にいいマシンを作ったね。このマシンはたくさんのセットアップが選べるけれど、無理のない範囲におさまっている。特に注目に値するのは、マシンに不可欠な安全性への配慮がなされていることで、これは素晴らしいと思う。僕がレースコースで初走行したときには、もっとずっと危険だったよ!」
「とはいえ僕は、金曜日に別の800馬力のマシンのところに戻るのが楽しみだ!」