レッドブル・レーシングのビタントニオ・リウッツィは、彼のF1デビューとなるサンマリノGPが待ちきれないようだ。
　母国レースを間近に控えたイタリア出身のリウッツィは、ビッグチャンスを与えられたことに、気後れを感じたりストレスで参ったりはしていないと語った。F3000タイトルを獲得した昨年、彼はここサンマリノで優勝しているのだ。開幕3戦で2台目のRB1をドライブしたのはクリスチャン・クリエンだったが、リウッツィはクリエンと同等の仕事をこなし、力を発揮できると信じている。
「最高の週末になるだろうね。ものすごく興奮しているよ。イタリアでのF1デビュー戦だしね」とリウッツィ。
「信じられないような気分だろうな。僕の生まれた町から車で2時間くらいの場所ということもあって、地元の声援を受けられるのも嬉しい。ストレスやプレッシャーは感じていないよ。レッドブル・レーシングは常に僕やクリスチャンを信頼し、信用してくれているからさ」
「F1デビュー戦に興奮はしているけど、かなりリラックスもしている。昨年、ここのF3000レースで優勝したことも自信につながっている。今年は金曜日にマシンを走らせてきたけど、今週末は新たなチャレンジになるだろう」
「予選の1ラップアタックは大丈夫だと思う。テスト中に練習を重ねたし、カート時代も得意だったんだ。金曜日の予選、僕は最初にコースインすることになる。コース上のコンディションは良くないだろうから、ただ全力を尽くすだけだよ。最大のチャレンジは何かって、週末のすべてがそうだけど、特にレース自体だ。F3000より長丁場だからね」
「日曜日の午後、これがF1なんだって思ったら、きっと普段よりも心拍数が上がるだろうな」

　一方、チームリーダーであるデイビッド・クルサードは、チームがRB1を大幅に躍進させられるとは期待していないと打ち明けた。マシンはバーレーンGP以降も“進化”しているものの、その間どのF1チームも懸命に作業を進めているからだという。
　スコットランド出身のクルサードは、開幕戦オーストラリアで4位、マレーシアで6位、バーレーンでは8位と、連続入賞を果たしている。だが、クルサードは、シーズンが進むにつれ、フェラーリやウイリアムズ、BARといったチームが全力を出し切るようになり、彼の任務はこれまで以上に厳しいものになるだろうと予測している。
　では、クルサードは今週末に何を望んでいるのだろうか？
「もう、ありきたりなことは言わないよ。イモラは難しいサーキットで、マシンは縁石を使いこなしながらアグレッシブに攻めなくてはならない、オーバーテイクも大変だ、とかさ。すでに耳にタコができるほど聞いているだろう？」とクルサード。
「ヨーロッパに帰ってきたこと自体が嬉しい。僕のイモラでの成績は悪くないしね。ポールポジション1回、優勝1回、2位が2回、3位が1回だ」
「でも、今週末にそういった結果を求めるのは厳しいだろうな。バーレーン後のテスト以降もマシンは進化している。だが、過去2週間もの間、現時点で僕らよりも進んでいる他チームが手をこまねいているとは思えない」
　さらにクルサードは、ビタントニオ・リウッツィの幸運を祈る旨のコメントをすみやかに発した。新たな“戦友”となるリウッツィがベストを尽くして戦えるように、と。
　クルサードは次のように付け加えた。
「ビタントニオが母国でF1デビュー戦を楽しむことを願っているよ。僕は僕で、彼がメディアの注目の的に押しやるのを楽しむさ！」

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