サンマリノGPを今週末に控えたジャンカルロ・フィジケラが、ローマのキルクス・マクシムスでルノーR25をドライブし、集まった観衆を沸かせた。
2、000年前のキルクス・マクシムスでは、当時最速の4頭立て馬車クアドリガがホイール・トゥ・ホイールのバトルで観衆を沸かせていた。その同じ競技場で17日の午後、現代のグラディエイターが、900馬力近くのパワーを持つルノーの最新型F1マシンを駆って、1周1.2kmのトラックを周回した。
当日は終日雨が降るあいにくの天候となったが、集まった25、000人のイタリアのファンは悪天候にも熱狂を削がれることはなかった。
「以前からずっと、故郷でこのようなことをしたいと夢見てきた」とフィジケラ。「ぐずつく天気の中、今日の“ロードショー”を見に来てくれたみんなに、“ありがとう”って言いたい。僕の家族や友人、ローマの友人たちの前でこのようなデモンストレーションができて、今日は僕にとって特別な1日となった」
17日の“ローマの休日”は、ルノーが今年のヨーロッパシリーズで予定しているルノーF1ロードショーの初日だ。ルノーは今後、ヨーロッパシリーズの間、各都市を回って今回と同じようなイベントを行っていく。
マネージングディレクターのフラビオ・ブリアトーレは次のように語った。「このような形でF1をみなさんの目の前で走らせることができて、非常に嬉しく思っている。ルノーとルノーF1チームは、普段レースを見に出かけてみようと考えたことがない人々に対して、私たちのスポーツを身近にし、F1がいかに素晴らしいか分かってもらうことを常に考えている」
「今回のイベント開催においては、ローマ市から大きな協力を得た。悪天候の中、私たちのロードショーを見に来てくれた人々にお礼が言いたい。彼らのおかげで、今回のイベントはチームにとってもローマ市にとっても、忘れられない思い出となった」
ルノーはイベントを終え、現在は今月24日にイモラで開催されるサンマリノGPの準備に励んでいる。
開幕から3戦、全てのレースを制してきたルノーのボス、ブリアトーレは次のように結んだ。「イモラでも他の追随を許さない走りができると期待している。ライバルたちも一生懸命頑張っているようだが、私たちもただ手をこまねいているわけではない。イモラでもルノーが表彰台に上がれることを期待している」