開幕3戦を終えてノーポイントという誰も予想しなかった状況にある2005年のBARホンダだが、舞台がヨーロッパラウンドへと移るサンマリノGPからが、同チームにとって正念場となる。
　最近のテストでは、ジェンソン・バトンが非公式ながらバルセロナのラップレコードを更新してみせた。1年前に旧テクニカルレギュレーションの下、佐藤琢磨が出したレコードだ。その佐藤は先週ポール・リカールで、やはり非公式でラップレコードを更新し、バーレーン以降、007に施されてきた開発が順調であることを示した。
「イモラが楽しみだ」と認めるバトン。バーレーンの苦い記憶は既に過去のものとしている。「本当に、去年のレースはすばらしかった。予選ではポールを取り、レースは2位だったんだから」
「とてもいいテクニカル・トラックだよ。縁石をかなり使うけれど、すばらしいドライバーズ・サーキットだからあそこのレースはいつも楽しんでいる。それに雰囲気もいい。イタリアのフェラーリのホームサーキットだからね。ティフォシが大挙して来るのはいつもすごく楽しい」
　高速でコース幅が狭く、怖じ気付くようなコーナーもいくつかある、という世評をもつイモラは、1994年の大事故後に安全性向上のための改修が施されたものの、いまだにドライバーたちからはお気に入りのサーキットとして挙げられる。
「バーレーンと最近のテストの感触が良かっただけに、ヨーロッパ戦に戻れるのが楽しみだよ」と佐藤。「このところのテストでのチームのハードワークが、イモラで報われることを願っている。イモラでは新たに改善された空力とエンジンを投入予定だ」
「イモラは狭くてバンピーで高速のチャレンジングなサーキット。あそこでのレースは、気温がとても高くコース特性も異なった開幕3レースとは、とても違うものになるはずだ」

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