ジャッキー・スチュワートは、イギリスGPがこの先5年間の開催が保障されたことを受け、英レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)に対し、同クラブに関する仕事に割く時間を減らすつもりであると伝えた。
BRDCは15日にこのニュースを公式文書において確認したが、理事会がスチュワートを会長として再選する間は、スチュワートは会長職に留まる予定であることも明らかになっている。
3度の世界チャンピオンに輝いたスチュワートは、以下のようにコメントしている。
「私の職務は、国内のみならず海外にも及んでいる。例えば、(ウイリアムズの新スポンサー)ロイヤルバンク・オブ・スコットランドや、その他契約を結んでいる企業との結び付きがあるが、私自身の任務は増え続けている。そのため、かつてBRDCに割いていた時間を同じだけ注ぎ込むことはできない。だが、私は同クラブの会長であることを、非常に誇りに思っている」
「BRDCは、イギリスのモータースポーツ界における誇り高きチャンピオンを目指している。私は同クラブを手助けするのが楽しみだ」
「同クラブは、イギリスGPの当面の開催を確保した。また、インターパブリック・グループとの契約を終了し、シルバーストン・サーキットの2つの子会社を組織的に運営することになった。さらに、卓越した英国モータースポーツ界の中心地としてシルバーストンを開発するよう、政府からのサポートを取り付けた」
さらに、スチュワートは“新たなコーポレートガバナンス体制”についても言及した。これはかつて、会長、チェアマン、最高責任者、理事会役員、同クラブが経営する子会社などの各役職をカバーするために、同クラブによって導入されたものであった。委員会議長であるレイ・ベルムは、そのポストはもはや存在しないとされて、職を解かれている。
ウワサでは、イギリスGP開催を保障するためにバーニー・エクレストンと新たな5年契約を締結した際、ベルムとスチュワートは仲たがいしたと言われている。伝えられたところによると、ベルムがエクレストンとのすべての交渉を取りまとめたが、スチュワートは現在のコンコルド協定が失効するまでの最長3年間で契約されるべきだったと考えていたようだ。すなわち、F1のライバルとして2008年にシリーズをスタートさせると主張しているGPWCに、いくらか交渉の余地を与えるという意味だったようだ。
ベルムは、スチュワートが会長職を辞任するよう求めているが、今回の発表を見る限り近々そうなるということはなさそうだ。