契約承認委員会から所属チームについての評決がいまだ出されないジェンソン・バトンだが、彼の来季の行方については、フェラーリのテクニカルディレクター、ロス・ブラウンもずいぶん気になる様子だ。
BARのバトンは、今シーズン10回の表彰台フィニッシュを飾り、ドライバーズランキング3位を獲得するという活躍を見せ、シーズンにわたってフェラーリの最大のライバルとなった。英ニュース・オブ・ザ・ワールドによれば、ブラウンは、バトンがBARを去ってウイリアムズに移籍すれば、王者フェラーリにとって更なる脅威になるだろうと考えているようだ。
「ジェンソンがBARに残れば来季も今年と同じような働きに留まるだろう。しかし、彼がウイリアムズに移れば今年以上の脅威になるはずだ。確かに、BARはプロフェッショナル集団であるゆえ、来季もきっと素晴らしい仕事をするだろう。だが、ジェンソンがウイリアムズに移れば、BARにいるとき以上の働きをするだろう」
ブラウンは、BARとウイリアムズの差はあまりないものの、日本GPでラルフ・シューマッハーがバトンを上回る2位に入ったことから、ウイリアムズはいまも力のあるチームだと考えていると語った。
「今年ジェンソンは、BARで本当に素晴らしい活躍を見せている。しかし、先週の日本GPでウイリアムズのラルフ・シューマッハーがジェンソンに勝ったことは興味深い。鈴鹿ではウイリアムズの方がBARより強かったようだ。従って、ジェンソンがウイリアムズでドライブすればウチも危ないね」
契約承認委員会は土曜日、ミラノで会議を開き、BARとウイリアムズの両チームから、バトンとの契約の有効性を主張する根拠を聞いたが、バトンと2005年の契約ができるのはどちらのチームか、まだ正式な発表はない。。
だが、たとえ来季についてはBARの契約が認められたとしても、ウイリアムズは2006年以降の契約をバトンと交わす考えでいると見られている。その場合、ウイリアムズは2005年シーズンには、マーク・ウエーバーとアントニオ・ピッツォ二アの布陣で臨むと思われる。
一方、ウイリアムズの契約が有効と認められた場合、バトンの後釜となるBARのレギュラードライバーとしては、アンソニー・デイビッドソンが有力候補であるとみられている。