ジャガー・レーシングがスポーツドリンクブランドのレッドブルの傘下でF1に残留できそうとの観測について、同チームの首脳はまだ何も決まっていないと述べた。
ディートリッヒ・マテシッツ率いるレッドブルは、現在ジャガーのドライバーを務めるクリスチャン・クリエンのスポンサーであり、以前よりオールアメリカンのラインナップによるF1進出の野望を公言してきたことから、ジャガー・チームの買い手の筆頭候補とウワサされている。しかし、チームのマネージングディレクター、デイビッド・ピッチフォースは、両者の交渉がほぼまとまりつつあるとの説を否定した。
「(レッドブルへの)売却は99%決定的と言われるが、実はほとんど何も決まっていない」と、彼はロイター通信社に対して語った。「時間が最も重要な要素であることはわかっている。だが、本当に何も決まっていないんだ」
しかしながら、ピッチフォースは他の買収候補と同様に、ジャガーとレッドブルとの交渉も進展していることは認めた。他の買収候補の中には、F3000チームオーナーのクリスチャン・ホーナーも含まれているものと見られる。
「銀行や弁護士が関与するプロセスもあって、そうしたことのすべてをできる限り早急に処理していかなければならない」とピッチフォース。「私たちはすでにスポンサーとしてレッドブルと提携しており、それはありがたいことだ。他にもいろいろといい徴候はあるのだが、正式に決まるまでは安心できない」
最新のウワサによると、レッドブルは来シーズン開幕前にいったんチームを買い取った後、フォルクスワーゲンとチームの売却交渉を始めるのではないとも言われている。VWはアウディブランドによるスポーツカープロジェクトで成功を収めてきたが、F1は採算が取れないとして参入の可能性を否定し続けている。
どんな形にせよ、チームがF1に残留するためには11月15日までに来シーズンのエントリーを提出する必要がある。