今日(水曜日)行われる世界モータースポーツ評議会での協議の結果、イギリスGPが来季のF1カレンダーに組み込まれることになるかもしれない。
シルバーストンでのグランプリ開催に関し、さしあたり来季1年契約が提示されたという報道が流れている。1年契約によって猶予期間を確保し、その間により長期の契約を結ぶべく交渉を進めるというのだ。
とはいえ、当事者の英レーシング・ドライバーズ・クラブ(BRDC)とバーニー・エクレストン率いるFOMとの溝は深く、実際、契約書にサインされるまでは、イギリスGPのカレンダー入りは暫定的なものにとどまる。現状では、その契約はBRDC会長のジャッキー・スチュワート側にゆだねられつつある。しかし、その契約の障害となっているのは、BRDCが1年契約ではなく2年契約を望んでいることで、そのため契約期間の延長を話し合っていると考えられている。
今日、パリで行われる世界モータースポーツ評議会で、エクレストンは来季のカレンダー草案を提示することになっているが、火曜日朝の時点では、シルバーストンのグランプリ継続はないと思われていた。BRDCが来年のF1を開催するために要求された金額を支払えないため、仏マニ−クールと共に、イギリスGPもカレンダーから除外されるものと考えられていたのだ。
最近になって、トルコが来年のカレンダー入り争いに加わったが、トルコが採用されるとなると、予定されていたはずの開催国がはじき出されることになる。今年はフランスとカナダが一時的に救済され、18戦での開催となったが、F1の10チームは全17戦に戻したいと強く望んでいると考えられる。当初、エクレストン自身は、来季は史上初の全19戦を開催する考えを持っていたが、チーム側に同情したのか、イギリスとフランスを除いた全17戦の草案をWMSCに提案するつもりだったようだ。
なお、先週ブランド・シナジーという共同事業体がイギリスGP救済への動きを見せたが、こちらは現在の交渉には関わっていない。
シルバーストンは各方面からの支持を受けている。多くのドライバーたちがシルバーストンをカレンダーに残すべきだと声をあげ、FIA会長のマックス・モズレーも同様の意見を表明している。
12月に正式なカレンダーが発表されるまでは、シルバーストンが残留するという保証はない。だが、もし暫定スケジュールに加わることになれば、少なくとも交渉のための時間がいくらかでも与えられることになるだろう。