日本グランプリの初日は、朝からの強い雨で混乱した。しかもこの雨は弱まる気配がない。天気予報によると、土曜日の夜まで雨は降り続き、しかも今後24時間、鈴鹿の近辺は台風の勢力圏に入るという。
びしょ濡れのコンディションの中で、どのドライバーも周回数は少なかった。午前中のセッションは開始から37分間、誰もタイムを出さなかった。午後のセッションも後半から雨脚が強くなり、コースには事実上誰も出ていかなかった。
ミシュラン勢では、キミ・ライコネン(ウェスト・マクラーレン・メルセデス)が限られた周回数で最上位のタイムを出し、総合3位だった。デビッド・クルサード(ウェスト・マクラーレン・メルセデス)が5位。地元の佐藤琢磨(ラッキーストライクB・A・Rホンダ)、アンソニー・デビッドソン(ラッキーストライクB・A・Rホンダ)、ジャック・ビルヌーブ(マイルドセブン・ルノーF1チーム)もトップ10に入った。
パスカル・バスロン(ミシュラン・F1プログラムマネージャー)
「今日は少なめの周回数しかこなせなかったね。これには強い雨が降ったときの鈴鹿特有の問題も関係している。このサーキットには上り下りが多く、そのためコース上のあちこちに小さな川ができてしまうのだ。タイヤに充分なグリップを発生させてアクアプレーン現象を防ぐという点では、それほど大きな問題はなかった。今日は多くのドライバーがコースアウトしたが、ミシュラン勢ではフェルナンド・アロンソだけで、それも軽くコースを外れただけだった」「通常、チームは金曜日の夜にレースで使用するコンパウンドを決めるが、こういうコンディションなので、最終決定は土曜日の昼まで延期となった。天気予報の通りに天候がさらに悪化すれば、明日の予選セッションは中止される可能性もある。そうなると予測が難しくなるね。実際にどうなるかまだわからないが、もしドライコンディションで一度も走れないまま日曜日を迎えるとしたら、チームには対応範囲の最も広いコンパウンドを薦めることになるだろう。それが理にかなっている」