デイビッド・クルサードが再び来季のF1でのドライブの意志を語るとともに、F1キャリアに終止符を打つ可能性に直面していることを認めた。クルサードは2005年からジャガーに移籍する可能性が高いと言われてきた。しかし、そのジャガーについてフォードが先日、ジョーダンやミナルディなどにもエンジンを供給するコスワースとともに売却するという発表を行い、クルサードは来季の行き場を失うこととなった。ルノーとザウバーのシートはすでに埋まっている。ジェンソン・バトンの移籍問題がいまだ解決しないBARとウイリアムズにはシートが1つ空く可能性が残っているが、ジャガーの売却先が決まるか、バトンとの契約をあきらめたBAR、あるいはウイリアムズのどちらかのチームからオファーが来ない限り、クルサードは来季のF1ドライブをあきめなければならない。クルサードはスコットランドのデイリー・レコード紙に対し、次のように語った。「永遠に続くものなんて1つもないさ。特にこのスポーツにおいてはね。F1を去るつもりはまだぜんぜんないが、そうすることが僕の運命というのなら、受け入れざるを得ない。僕はまだF1から恩給を受ける立場ではないし、やめるつもりもないが、やめなければならなくなったら現実を受け入れるだろう」
マクラーレン側はクルサードのこれまでの働きを認めている。チームボスのロン・デニスはクルサードがシートを見つけられなければ、来季はテストドライバーとしてぜひチームに残留してほしいと繰り返し述べている。クルサードにとって、この選択も悪くはないはずだ。というのも、来季のGPに参戦するマシンが18台を下回ることになれば、マクラ―レンが3台目のマシンを走らせる可能性が十分あるからだ。クルサードは、モントーヤやキミ・ライコネンらと来季のラインナップを組むためにも、残りのレースで素晴らしいパフォーマンスを見せ、現テストドライバーのアレックス・ブルツとの実力の差を見せつけておきたいところだ。もっとも、F1のボスたちはジョーダンやジャガー、ミナルディらに買い手がつき、今季同様の出場台数になるものと見ている。とはいえ、もしもそういうことになれば、今度はクルサードにとってシート獲得のチャンスがめぐってくることになる。「マクラーレンが3台目のマシンを走らせることができなければ、僕は他のチームに行くつもりだ」とクルサード。「しかし、他のチームにも行けなかったら、F1キャリアに終止符を打つだろう」