ペーター・ザウバーが、かねてからのウワサどおり、今年の国際F3000チャンピオン、ビタントニオ・リウッツィを今シーズン中にテストすると発表した。
リウッツィはデビュー2年目となった今シーズン、9レースを戦って6勝し、先月28日に行われたスパでのレースで、最終戦を残してシリーズチャンピオンを決めた。彼のパフォーマンスには、フェラーリ、ジャガー、ザウバーなど、多くのF1チームが目を留めており、F1チームのテストへの参加についてはほぼ確実と見なされ、残るはいつどのチームのテストに参加するのかということに注目が集まっていた。
候補としてザウバーの名が挙がっていたのは当然のことだ。ザウバーはリウッツィを長年サポートしているレッドブルとスポンサー契約を結んでおり、また、エンジン供給の関係からフェラーリのジュニアチームのような立場にあるためだ。テストがうまくいけば、恐らくザウバーは、7度の世界チャンピオンに輝いたミハエル・シューマッハーの後継者としてリウッツィを狙っているフェラーリの意向を受けて、彼とドライバー契約を交わすと見られている。
ザウバーは次のように語った。「ビタントニオは並々ならぬ才能をこれまで度々見せてくれてきたが、今年のF3000で見せた圧倒的な強さは今までで一番印象的だった。テストでは、彼がどこまでF1マシンを操ることができるのか、見てみたい」
今週はモンツァでジャンカルロ・フィジケラとフェリペ・マッサがC23のテストを行っているが、リウッツィは2週間後の9月16日、ヘレスでのテストに参加する予定だ。
リウッツィは、ザウバーが彼のテストについて正式に認めたことを受けて、次のようにコメントした。「ザウバー・ペトロナスでテストができることになり、とても光栄に思っている。プレッシャーを感じることなく、これまで学んできたことをフルに活かし、僕がF1ドライバーにふさわしい腕の持ち主であることを見せたい」
リウッツィはカートチャンピオンになった2001年、ウイリアムズBMWのテストに参加したことがあり、F1でのテストは今回で2回目となる。
周知のとおり、ザウバーは来季、シートが1つ空くことになる。マッサはチームに残留するとみられるが、フィジケラはルノーへ移籍することが決定しているのだ。現在、共にイギリス人ドライバーのアンソニー・デイビッドソンとゲイリー・パフェットがドライバーの候補に挙がっている。ザウバーは他にも1、2人、ドライバーをテストして、来季のラインナップを決定するとしている。