ドイツGPではトヨタの改良型TF104Bはポイントを獲得できずに終わった。次戦ハンガリーGPまでF1サーカスが3週間ものブレイクに入る前に、オリビエ・パニスがドイツGPを振り返った。
Q:TF104の改良型がホッケンハイムで投入されたわけですが、いかがでしたか?
オリビエ・パニス(以下OP):金曜のプラクティスが新車で走る初日となり、バランスを出すのがまだ難しかった。タイムは少し期待はずれのものだったかもしれないが、あれが実力ではない。午前中はタイヤの作業をした。2回目のセッションでは大幅にタイムを稼げるはずのニュータイヤを履かなかったので、僕らの正確な位置付けは把握できなかった。
エンジニアたちと夜を徹して懸命に働いて、土曜日午前には大きな前進が見られた。車は本当に競争力がついたようだったし、予選9位というのもまさに予想どおりのポジションだったと思う。だが、同時に他の連中も前進しているので追いつくのはなかなか簡単ではない。しかしマイク・ガスコインが手を加えてくれたために風洞がとても精密になり、それが使えるようになるんだ。
Q:TF104Bの違いはどう感じますか?
OP:TF104Bの主な改善点は、よりグリップが得られるようになったこと。おかげでより自信が持てるようになり、相乗的に良くなり、今までよりもさらにちょっとプッシュできるようになる。予選ではミハエル・シューマッハーのペースより1秒遅れで、十分なタイムだった。あとコンマ何秒か速ければトップ6も伺えるところだった。
Q:長距離走行では車は安定していましたか?
OP:土曜日午前中に長めに走った時には古い車に比べとてもいい感じだった。1ラップで0.5秒速くなればレースを走り切る頃には何十秒もの差になるのだからね。リザルトはまったく違ってくるよ。土曜の午前中は僕もクリスチアーノ(ダ・マッタ)も何度か長めに走ったが、ペースはとても前向きなものだった。
Q:となるとレーススタート時のエンジンストールには、さぞかし苛立ったのでは?
OP:何と言ったらいいか、あれだけ頑張ってきただけに、ただただ腹立たしかった。ポイント獲得もいけると思っていたから、レースをとても楽しみにしていたんだ。何が起きたのかこれから詳しく調べなければならない。
Q:この時期がテスト禁止期間というのは、タイミングが悪いですよね?
OP:9月の初めまでテストができないのは誰にとっても同じことだ。もちろん僕らは新車だから、ブタペスト入りする前に2〜3日でもテストができれば、本当はとてもよかった。しかし、2週間半の休暇というのもみんなには大いにいいことだからね! ドライバーだけじゃなくメカニックや他のクルーのことを考えても、みんなタイトなカレンダーに合わせて本当にプレッシャーを受けながら仕事をしていて、レースが終わればまたレース。誰もがずっと力を尽くして頑張っているのだから、みんなバッテリーを充電して、またブタペストで再始動できればいいと思う。