イギリスGPを前にロンドンのリージェント・ストリートをF1マシンが走行するというイベントが行われ、50万人もの観衆が集まった。当日はどこもかしこも観客で埋め尽くされ、見物に良い場所を確保するのも大変な状態となり、このイベントは大成功を収めた。
オーガナイザーは、6日、ロンドンのウエストエンドに位置するリージェント・ストリートに、50万人という驚くような人出があったことを公表した。8チームのF1マシンが通りの端から端まで駆け抜け、人々はF1のスリル、魅力、そして力強さを肌で感じた。こういったイベントはイギリス国内でも初めてのことだ。
ジェンソン・バトン、デイビッド・クルサード、ファン‐パブロ・モントーヤなどが走行した他、引退したナイジェル・マンセルも特別参加してジョーダンのマシンをドライブした。
各マシンは、ウォータールー・プレイスをスタート地点とし、ポール・モールを抜け、普段はバスとタクシーでごった返す通りを走り、ピカデリー・サーカスと、リージェント・ストリートの目玉、オースチン・リードとバーバリーを過ぎ、ディキンズ&ジョーンズの裏手をまわる手前、リバティーを過ぎて、ハムリーズ、アクアスキュータム、カフェ・ロイヤルの前を通り過ぎて、ウォータールー・プレイスに戻りゴールした。
今回のイベントは、F1ファンであるウエストミンスターのイアン・ワイルダー市会議員が中心となって実現された。ワイルダー氏は市街地でレース前のイベントを行っている諸外国を、ロンドンも見習うべきであると考えていた。
ハーベイ・ゴールドスミス上級勲爵士がプロデュースし、ウエストミンスター市議会、リージェント・ストリート・アソシエーション、クラウン・エステイトの協賛で、このイベントが現実となった。実際、リージェント・ストリートはクラウン・エステイトのみの管理下にあるため、ワールドクラスのイベントを開催するには今回のルートが自然な選択であった。
リージェント・ストリート・アソシエーションのディレクター、アニー・ウォーカーは、今回のイベントがうまくいった喜びをこう表現している。
「今日のイベントは、ワールドクラスのイベントをロンドンの中心地でも開催できることを実証しました。また、リージェント・ストリートはそれを開催するのにパーフェクトな場所です」と、ウォーカー女史。「私たちは今回の成功を嬉しく思っていますし、イベントを可能にしてくれたウエストミンスター市議会、ロンドン市警、ロンドン交通局を含むすべての皆さんに、特別に感謝しています」
当日は、すっきりと晴れ渡った天気に恵まれ、通り沿いだけでなく、通りに面したビルの屋上からも人々がF1マシンを見物し、歓声を上げて楽しんだ。
オーガナイザーは、この後、今回の成功を振り返りながら、イギリスGP直前の恒例行事として毎年行うべきかどうか、検討することになるだろう。