FIAのマックス・モズレー会長は、GPWCがF1の将来に関する話し合いから身を引くとのニュースに対して、失望と虚勢の入り混じった反応を示した。
GPWCは23日、F1の権利関係を統括するSLECとバーニー・エクレストンのフォーミュラワン・マネージメントと共に共同調印していた、“理解に関する覚え書き”への支持をとりやめると発表した。F1の収入から各チームに分配される金額を増やすことを目的とする、この“覚え書き”にある義務をSLECが果たしていない、というのが、自動車メーカー連合の主張だった。
モズレーはサンマリノGPで、ジャーナリストらに対して、“GPWCに関わっている自動車メーカーがどんなシリーズを立ち上げようとも、F1は続いていく”と語った。自動車メーカーによるライバルシリーズの立ち上げは、またもや現実味を帯びてきた。
モズレーは次のように語った。「GPWCは、2008年にシリーズをスタートすると言っているが、我々としては、2008年にもFIA F1世界選手権を運営していくだけだ。これについては、バーニー・エクレストンが商業的な権利の契約を保有している。我々は、100年間にわたって選手権を運営していく契約を有しており、バーニーはそれを商業的に利用していく権利を有している。だから、我々はそれを続けていくのだ」
モズレーはまた、“GPWCの構想による新シリーズがどのようなものであれ、ゴーサインを出す”としていた、FIAの同意をふたたび繰り返した。
「GPWCが実際にシリーズをスタートさせたいというのなら、それは完全に彼らの勝手だし、彼らが我々の認可を求めてくるなら、喜んで認可を与えるつもりだ。しかし、その一方で我々は、2008年も続いていくF1世界選手権に集中していかねばならない。何があろうともだ」