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【F1サンパウロGP決勝の要点】課題を克服し、週末を通して2台ともに速さを発揮。アストンマーティンが表彰台に返り咲く

2023年11月6日

 シャルル・ルクレール(フェラーリ)のフォーメーションラップでのクラッシュを皮切りに、F1第21戦サンパウロGP(ブラジルGP)決勝レースは最後まで波乱の展開だった。スタートで首位を奪って独走を続けたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を別にすれば、各ドライバーの順位の変動も激しかった。


 序盤に大きく順位を上げ、その後も安定したペースで入賞を果たしたピエール・ガスリー(アルピーヌ)や角田裕毅(アルファタウリ)。逆にメルセデスのふたりはタイヤの性能劣化、オーバーヒートに苦しみ、不本意な結果に終わった(ルイス・ハミルトンは8位、ジョージ・ラッセルは冷却系トラブルでリタイア)。


 そんななか、2台揃って目覚ましい速さを披露し続けたのがアストンマーティンだった。すでに初日予選で彼らは、ランス・ストロール3番手、フェルナンド・アロンソ4番手と2列目グリッドを独占した。とはいえ大嵐によってQ3でのアタックが1回しかできなかったこともあり、多分に運に恵まれた部分もあった。

ランス・ストロール&フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2023年F1第21戦サンパウロGP予選 アストンマーティンのランス・ストロールが3番手、フェルナンド・アロンソが4番手を獲得した


 実際、翌土曜日のスプリント・シュートアウトでは、アロンソはエステバン・オコン(アルピーヌ)に接触されたことも大きかったがSQ2止まり、ストロールは17番手でSQ1敗退だった。ところがスプリントではともにコース上で次々にライバルたちを抜いて行き、11、12位まで順位を挽回していた。


 シーズン中盤以降、相対的な不振が続いていたときも、レースペースは決して遅くはなかった。なのでスプリントに続いて決勝レースでも、アストンマーティンが速さを発揮できるのかが、注目ポイントのひとつといえた。


 2台とも他の多くのドライバー同様、ソフトタイヤ→ミディアムタイヤ→ソフトタイヤと繋いだ2ストップ作戦。6番グリッドから2番手にジャンプアップしたランド・ノリス(マクラーレン)には先行されたものの、アロンソは3番手で周回を重ねる。一方、アロンソを凌ぐ3番手スタートだったストロールは、メルセデスの2台、セルジオ・ペレス(レッドブル)らにかわされて7番手と、序盤は苦しい展開だった。


 しかし新品ソフトのペースは落ちず、ストロールは22周目まで引っ張る間に4番手まで順位を回復。第2スティントのミディアムでも、アロンソとほぼ互角の1分15秒台後半〜16秒台前半のペースを刻んでメルセデスの2台をコース上でかわすなどして5番手に。終盤はカルロス・サインツ(フェラーリ)が背後に迫ったが、ペースはストロールのほうが安定して速く、逆に10秒近いリードを築いて5位で逃げ切った。

ランス・ストロール(アストンマーティン)&カルロス・サインツ(フェラーリ)
2023年F1第21戦サンパウロGP ランス・ストロール(アストンマーティン)&カルロス・サインツ(フェラーリ)


 そしてアロンソは、ペースに勝るレッドブルのペレスに70周目にいったんはかわされて4番手に後退。しかし最終周に抜き返して、8月末のオランダGP以来の表彰台に返り咲いた。この壮絶バトルに競り勝ったのは、アロンソ自身のレースクラフト(レースを戦う技量)に依る部分が大きいと思われる。ただこの週末のアストンマーティンは、ストロールも予選、レースともに速さを発揮している。


 アストンマーティンのシーズン中盤以降の不振は、アップデートでライバルに後れを取った部分も確かにあった。しかしそれ以上に、マシンの潜在能力をレース現場で100%引き出すことに手こずっていたのではなかったか。その辺りの課題が、終盤に来てようやく克服され、今回の結果に繋がったと見るべきだろう。

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)&セルジオ・ペレス(レッドブル)
2023年F1第21戦サンパウロGP フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)&セルジオ・ペレス(レッドブル)

フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)
2023年F1第21戦サンパウロGP表彰式 3位に入賞したフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)



(取材・文 柴田久仁夫)




レース

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ドライバーズランキング

※カナダGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン194
2位シャルル・ルクレール138
3位ランド・ノリス131
4位カルロス・サインツ108
5位セルジオ・ペレス107
6位オスカー・ピアストリ81
7位ジョージ・ラッセル69
8位ルイス・ハミルトン55
9位フェルナンド・アロンソ41
10位角田裕毅19

チームランキング

※カナダGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング301
2位スクーデリア・フェラーリ252
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム212
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム124
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム58
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム28
7位マネーグラム・ハースF1チーム7
8位BWTアルピーヌF1チーム5
9位ウイリアムズ・レーシング2
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