フェラーリのナンバー1ドライバー、ミハエル・シューマッハーは、スクーデリアが今週末のサンマリノGPで優勝候補の最右翼とされているものの、彼としては“前評判どおり”になることを期待するだけと述べた。
この冬、イモラで行われたF2004のウインターテストでのパフォーマンスは確かにポジティブなもので、彼は新しいラップレコードとなる1分19秒664を記録した。しかし、シューマッハーによれば、この好調が週末にも再現されるとは限らないという。
「僕らはイモラではいつも調子がいいんだ。優勝候補の最右翼という前評判に応えられればいいと思うよ。ただ、あまりリラックスしすぎてもいけない。テストは2月の寒い時期に行われていて、いいタイムが出る条件が揃っていたんだ」
「それに、あれからヨソのチームもずいぶん良くなっているから、彼らとの間にそれほど大きな差があるとは思わない。もちろん、もしテストのときと同じような結果になったとすれば、僕としては何の不満もないけどね!」
バーレーンGPの後、フェラーリは大規模なテストを行い、一部の人々には他チームの実力の差を考えれば“やりすぎ”と言われるほどの量をこなしてきた。「でも、どんなスポーツでもたっぷり練習することが成功の秘訣だ。F1だってそうだろう?」とミハエル。
6回にわたってワールドチャンピオンに輝いた男は、さらにこう続けた。「過去の栄光の上に安閑としていると、やがて敗北のときが来る。僕らはつねに何歩か先を見て、進歩を続けなければならない。それは誰にでも等しく当てはまることだ」
「フェラーリでさえ、まだ改善できる部分はたくさんある。ヨーロッパラウンドが始まって、これからはどのチームもより堅実に開発が進められる。こんな大事な時期にノンビリなんてしていられないよ」
イモラで行われるサンマリノGPは、フェラーリの本拠マラネロから最も近い場所で行われる、大事なホームグランプリだ。ルーベンス・バリチェロはサンマリノGPについてこう語る。
「今週末のレースは特別なものだよ。フェラーリにとってホームグランプリだし、多くのファンの方々が見に来てくれるんだからね。楽しみだな」
「イモラは以前はかなりいい高速コーナーと長いストレートがあって、オーバーテイクチャンスがたっぷりあるコースだった。でも今では前のマシンを抜くには、1周あたり最低でも0.5秒速くなきゃ無理なんだ。それでもこのコースは依然としてかなりチャレンジングだ。縁石を使う際にこれだけアグレッシブにならなきゃならないコースは他にないよ。技術面においても、マシンを速くかつ安定するようにセッティングするのはかなり難しい。そういう意味でエキサイティングではあるが、基本的にはストップ&ゴーのサーキットだ。いろんな種類のサーキットがあってこそ、チャンピオンシップが面白くなるんだと思う。でも僕らにとって、いい週末になるという自信はあるよ」