土曜日午後の予選1回目は曇り、気温31度・路面温度49度、湿度36%のコンディションで始まった。
トップランナーのミハエル・シューマッハーはかなり慎重な走りで1分30秒751。
続くファン−パブロ・モントーヤは、1コーナーで右前輪をロックさせながら全区間最速でミハエル・シューマッハーより0.5秒速い1分30秒247を記録、首位に浮上。
マレーシアの勢いにのるBARホンダのジェンソン・バトンは、ミスはなかったがモントーヤの0.884秒落ち。4番手のバリチェロは1コーナーで前輪をロックさせ、モントーヤより1.036秒遅く4位となった。5番手のヤルノ・トゥルーリはモントーヤの0.856遅れで3位に。
いつもならここで5分間のインターバルがあるが、今回から廃止され、20台が続けて走ることになった。
6番手のデイビッド・クルサードは1.117秒後れでそれまでの最下位タイム。続くフェルナンド・アロンソは0.8秒弱のマイナス。アロンソのルノーエンジンは1万8000回転を絞り出すが、最高速度はトゥルーリよりやや低い319キロに。
9番手に登場したトヨタのクリスチアーノ・ダ・マッタはバリチェロに次ぐタイム。
チームメイトのオリビエ・パニスは最高速がライバルより数キロ遅い312キロで、コーナー重視のセッティングの様子。それが功を奏したか、モントーヤの0.75秒落ちで3位にジャンプ!
15番手に登場したのは佐藤琢磨。最高速度は318.6キロをマーク。セクター1で0.4秒遅かったが、バトンに1000分の4秒差で7位に食い込んできた。ホンダエンジンは1万8662回転を記録している。
エンジン載せ替えのため、グリッド10位降格が決まっているキミ・ライコネンはセクター1でモントーヤに次ぐ2位。セクター2も2位。セクター3でベストを叩き出し、モントーヤの0.1秒後れの2位に入ってきた。
19番手登場のラルフ・シューマッハーは全セクターで最速で、ひとり1分30秒を切る1分29秒968を出しトップに浮上。これでウイリアムズBMWのワン・ツーとなった。
予選1回目のチェッカーフラッグが出たのは13時44分。終了時の路面温度は52度、湿度は37%。
約15分のインターバルをおいて行われた予選2回目では、1回目最下位のゾイト・バウムガエルトナーからのアタック。天候は晴れ。気温32度、路面温度52度、湿度33度のコンディション。
トップランナ−のバウムガルトナーは1分35秒787。1回目よりわずかに遅い。続くチームメイトのジャンマリア・ブルーニはチームメイトより1.2秒速い。
3番手のジョルジョ・パンターノは1コーナーでボトミングが発生。パイロンも飛ばしたが、ミナルディの2台は抜いた。パンターノのチームメイト、ニック・ハイドフェルドはパンターノより0.5秒速くトップに浮上。続く5番手マッサはハイドフェルドより0.97秒速いが、自己ベストよりは遅かった。
ここで5分間のインターバルがとられる。これは従来どおりのシステムだ。インターバル後出走のウエーバーは4コーナーでアンダーステアを出し、マッサより遅く2位止まり。続くクリスチャン・クリエンはセクター1でそれまで最速だったブルーニ(!)のタイムより0.4秒速く、マッサを抜いてトップに立つ。ウエーバーより1秒以上速い。予選でウエーバーを破ったのは初めてだ。
8番手クルサードの番になると日が翳り、路面温度48度。クルサードは1回目より0
.4秒遅かったが、トップに立った。しかしその直後のダ・マッタは、セクター1最速で1分31秒717。クルサードを1000分の2秒しのぎクルサードを上回る。
続く10番手バリチェロは、セクター1、2、3すべて最速で暫定トップに! 最高速は319.4キロ、エンジンは1万8670回転を記録。
12番手出走の佐藤琢磨は、セクター2で最速。惜しくもバリチェロの0.3秒落ちで暫定2位に。チームメイトのバトンは、セクター2で佐藤琢磨に後れを取って3位となった。
ルノー勢はタイムが伸びない。トゥルーリはセクター1最速ながら0.441秒後れの4位。15番手アロンソは2、3コーナーを失敗。14コーナーではオーバーラン、なんと13位に終る。予選でオーバーランしたのはアロンソが初めてのことだ。
16番手パニスの時になると路面温度46度に低下。最高速は314キロと低いが、ダ・マッタを超えて5位。この時点で、佐藤琢磨の予選自己最高6位は確定した。