21日間のテストを終えたチーム・ザウバー・ペトロナスは、ライバルたちとの闘いへの準備も万端で、いよいよ3月7日(日)メルボルンにて、シーズン開幕戦オーストラリアGPを迎える。
2003年は、最終戦の前のアメリカGPで、ハインツ−ハラルド・フレンツェンが3位、ニック・ハイドフェルドが5位に入り同年総得点数の大部分を稼いだが、総じて困難な一年に終わったザウバー。今季は顔ぶれも新たに、ブラジルGP勝者のジャンカルロ・フィジケラとチーム再加入のフェリペ・マッサというラインナップになる。
フィジケラは、思いがけないブラジルの優勝はあったものの、昨年はジョーダンで苦戦、今季気分を一新してザウバーに移籍した。フェラーリ・エンジンと同じスペックというアドバンテージがあるC23でのレースを楽しみにしている。しかも、ギヤボックスも昨年のF2003GAと同じものだ。
「オーストラリアもメルボルンの街も大好き」と、123戦の出場歴を持つベテランのフィジケラ。「あそこでのグランプリはいつでもいいものだが、特に開幕戦はいい。トラックの何カ所かはすごくチャレンジングで、完走さえできればポイント獲得が期待できる類のトラックでもある。車には本当に信頼性が必要になるというわけだ」
「ザウバー・ペトロナスC23の感触はとてもよく、特にスペインとイタリアでの最後のテストは、セットアップとブリヂストンとのタイヤ開発でいい仕事ができた。イモラでは最新のブリヂストンタイヤでいい走行ができたよ。なのできっと5列目までに入れると思うし、そのままポイント獲得となればと期待している」
マッサは、フェラーリのテストドライバーとして1年を過ごしてのザウバー復帰。フィジケラ同様、この週末はポイント獲得を願うとともに、外部からの懐疑的な見方をぜひ打ち消したいと考えている。
「またレースができてうれしい。メルボルンは僕が2002年にデビューした場所だからなおさらだ」とマッサ。「最後にここで走ってから、1ラップ予選など新しいルールがいくつかできた。でもきっと大丈夫だろう。テストでシミュレーションもしてきたし、僕なりに上々な成果があった」
「メルボルンはいいトラックで、2002年もいい走りができた。ザウバー・ペトロナスC23にはかなりのポテンシャルがあると信じている。もちろん冬季テストを終えたばかりでは自分たちの位置付けなど分からず、メルボルンで初めて本来の方向性が見え、自分たちが全体のどの辺にいるのか見えてくる。だが僕らは車もいいしブリヂストンの最新タイヤもある。タイヤは新しい構造とコンパウンドを併せ持ったもので、イモラテストの結果も良かった。ブリヂストンはずっと頑張ってくれて、その結果が出たというわけだ。そういうところにも勇気づけられるし、オーストラリアではぜひポイントを獲りたい」