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レッドブル・ホンダ分析:2チーム4人が異なる戦略で臨んだ予選。メルセデスとの差は前戦以上に縮まる
2020年10月25日
前戦アイフェルGPの予選で、ポールポジションのメルセデスとのギャップを今シーズン最小の0.293秒まで縮めたマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)が、その差をさらに縮めて、0.252秒とした。しかも、今回のメルセデス勢との予選は、いつものように単にマシンを限界までプッシュするアタック合戦とは異なり、タイヤの使い方を含めた戦略が大きく影響した興味深い戦いとなった。
2台そろってQ3に進出したレッドブル・ホンダとメルセデス。最初のアタックで異なる戦略を採ったのが、レッドブル・ホンダのアレクサンダー・アルボンだった。通常、予選タイヤと言われるソフトタイヤを2セット使用してアタックするのだが、アルボンはミディアムでコースイン。
しかし、「他のライバルとは少し違った戦略を採り、1回目をミディアムタイヤでアタックしたけど、うまくいかなかった。もう一度アタックできていればもっとタイムは上がったと思う」と、1分17秒559で7番手に終わる。
一方、チームメイトのフェルスタッペンは、Q3の1回目のアタックでメルセデスと同様、ソフトタイヤを選択。1分17秒107でメルセデス勢2人に続く3番手タイムを出していた。このとき、暫定ポールポジションは1分16秒986のバルテリ・ボッタスで、2番手のルイス・ハミルトンは1分17秒033だった。フェルスタッペンとボッタスとの差は0.121秒。ハミルトンとは0.074秒差だった。
ここまでフェルスタッペンがメルセデス勢2台に接近した理由は、マシンのアップデートが功を奏し、パワーユニットのセッティングも的確だったことはもちろんだが、滑りやすいアルガルベ・サーキットの路面で、いかにタイヤを機能させるかというドライバーとレースエンジニアの戦略も大きく関係していた。
通常、予選はアウトラップ→アタックラップ→インラップと1セットのタイヤで1回のアタックしてピットに戻る。しかし、フェルスタッペンはアウトラップを2周してから、アタックラップを開始していた。つまり、タイヤを温める時間を多くとっていた。
一方、フェルスタッペンに僅差まで詰め寄られたメルセデス陣営は「レッドブル・ホンダは明らかにポールを争えるペースを持っていた」(アンドリュー・ショブリン/トラックサイドエンジニアリングディレクター)と、ソフトタイヤでの勝負ではレッドブル・ホンダに逆転を許してしまう可能性を恐れ、「Q2のフィーリングに基づいて、2回目のアタックはミディアムタイヤで走ることにした」(ボッタス)という。
ただし、ボッタスがアウトラップ→アタックラップ→インラップの1アタックだったのに対して、ハミルトンはアウトラップ→アタックラップ→チャージラップ→アタックラップ→インラップの2アタックという戦略を採った。
「チームがしっかりとコミュニケーションを取ってくれて、最終的にどうするかの選択肢を僕たちに与えてくれた。僕はバルテリが1回アタックを選んだので、2回アタックにした」(ハミルトン)
これに対して、ミディアムでの1回目のアタックで満足のいく走りができなかったアルボンは、最後のアタックにはソフトタイヤを選択。だが、「ミディアムと比較してソフトはパフォーマンスの出し方が全然違うので、ドライビングスタイルを変える必要があり、自分の走りのリズムに影響が出てしまった」(アルボン)と自己ベストをコンマ1秒更新するにとどまり、最終的に予選6番手に終わった。
このようにメルセデスもレッドブル・ホンダもQ3では4人のドライバーが異なるタイヤ、異なるアタックのやり方で戦ったポルトガルGPの予選は、ハミルトンがチームメイトを逆転してポールポジションを獲得。
「試行錯誤して自分なりに最適なウォームアップ方法を探し出して戦った」というフェルスタッペンは、健闘虚しく3番手に終わった。しかし、最後のアタックでフェルスタッペンが叩き出した1分16秒904は、Q3の1回目のアタックでの自己ベストを更新しただけでなく、ボッタスがQ3の1回目でマークした暫定ポールポジションタイムよりも速かった。
今シーズン中に追いつくのは難しいと思われていたメルセデスの背中は、すぐそこまで見えている。
(Masahiro Owari)
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5/24(金) | フリー走行1回目 | 20:30〜21:30 |
フリー走行2回目 | 24:00〜25:00 | |
5/25(土) | フリー走行3回目 | 19:30〜20:30 |
予選 | 23:00〜 | |
5/26(日) | 決勝 | 22:00〜 |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 161 |
2位 | シャルル・ルクレール | 113 |
3位 | セルジオ・ペレス | 107 |
4位 | ランド・ノリス | 101 |
5位 | カルロス・サインツ | 93 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 53 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 44 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 35 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 33 |
10位 | 角田裕毅 | 15 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 268 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 212 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 154 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 79 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 44 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 20 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 1 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |