F1速報

  • 会員登録
  • ログイン

【津川哲夫の私的F1メカ】サスペンションに新たなタマを発見。突き進むフェラーリギミック

2017年8月30日

 今シーズンのフェラーリが生まれ変わったように早くなったことは、すでにレースリザルトからも否定のしようがない。独特のサイドポッドエアロは他チームの追従を許さず、多くのチームがポッド前端にフェラーリ風アレンジを模倣し、サーキットごとにアップデートが加えられている。


 フェラーリSF70Hは開幕戦からこのサイドポッドにほとんど大きく変えず、マイナーな変更だけに留めている。それでいてライバルよりも速く、どのサーキットでも安定してパフォーマンスを発揮できる素性の良さがあるのだろう。エアロばかりでなく、サスペンション、メカニカルな部分にも強い個性が見えるが、予選の速さに加えてレースでのタイヤマネージメントにも優れているのだから、SF70Hのパッケージとして成功したアレンジメントと言えそうだ。


 今シーズン、フェラーリは昨年までの低迷期から実に大きな進歩を遂げた。その進歩の一部にヒーブサスペンションがあることは以前のこのコラムでもお伝えしたが、今回のベルギーGPでは、フロントサスペンション、本来はホイールドラムに覆われてなかなか見ることのできないピボットを確認することができた。


 このピボットで驚きなのは、プッシュロッドのアップライト側のマウントピボットの部分。現在ではアップライトに直にマウントするのがスタンダードとなり、ステアー時にアップライトの回転によってプッシュロッドを引きつけたり押し戻したりして、プッシュロッド長さを変えている。こうするとステアーでの左右のライドハイト(車高)、そしてさらに重要なのはコーナーウエイトをステアーに沿ってバリアブル(変動可能)にできるわけだ。


 そのため、アップライトにはピボット・ブラケットが独立部品としてボルトオンされていて、必要に応じてその長さを変更できるのが特徴だ。


 フェラーリのこのブラケットはどのマシンよりも、もっとも長く伸ばされていて、極めて大きな変化量が設定されていると想像できる。フェラーリお得意のヒーブサスペンションとともに、このピボット部でも今シーズンのフェラーリの新しい哲学が見えてくる。



(Tetsuo Tsugawa)




レース

6/28(金) フリー走行 19:30〜20:30
スプリント予選 23:30〜24:14
6/29(土) スプリント 19:00〜20:00
予選 23:00〜
6/30(日) 決勝 22:00〜


ドライバーズランキング

※スペインGP終了時点
1位マックス・フェルスタッペン219
2位ランド・ノリス150
3位シャルル・ルクレール148
4位カルロス・サインツ116
5位セルジオ・ペレス111
6位オスカー・ピアストリ87
7位ジョージ・ラッセル81
8位ルイス・ハミルトン70
9位フェルナンド・アロンソ41
10位角田裕毅19

チームランキング

※スペインGP終了時点
1位オラクル・レッドブル・レーシング330
2位スクーデリア・フェラーリ270
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム237
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム151
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム58
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム28
7位BWTアルピーヌF1チーム8
8位マネーグラム・ハースF1チーム7
9位ウイリアムズ・レーシング2
10位ステークF1チーム・キック・ザウバー0

レースカレンダー

2024年F1カレンダー
第11戦オーストリアGP 6/30
第12戦イギリスGP 7/7
第13戦ハンガリーGP 7/21
第14戦ベルギーGP 7/28
第15戦オランダGP 8/25
  • 最新刊
  • F1速報

    Vol.6 第7戦エミリア・ロマーニャGP & 第8戦モナコGP & 第9戦カナダGP号