「現代F1の難解すぎる技術は必要ない」とチーム代表が主張
2017年6月20日
ザウバーのチーム代表モニシャ・カルテンボーンは、F1の技術は複雑になりすぎており、関係者であっても理解するのが困難なレベルであるとして、この点を変えていく必要があると語った。
技術的な進化を推し進めてきたF1は、2014年にはV8エンジンに代わってV6ハイブリッドターボを採用した。
英AUTOSPORTの親会社が行った調査では、多くのファンがF1が技術の面で先導役になることを望んでおり、F1における技術を重要視していることが分かっている。
F1の魅力を最大限に引き出すために何が必要かという問いに対し、約80パーセントのファンが技術の開拓が重要であると答えた。
しかしカルテンボーンは、今のF1の技術は行き過ぎていると考えている。
「ある意味、あまりにも専門的になりすぎて、F1関係者であっても完全には理解できないほどです」とカルテンボーンは言う。
「本当にそこまで必要でしょうか? 私は必要ないと思います」
「ここは技術の世界ではないのです。もちろん、技術で優れていることはF1の一部です。それでも他の利益についても考えて、バランスをとるべきです」
F1のモータースポーツ担当マネジングディレクター、ロス・ブラウンはF1の改革案のひとつとして、NASCARの車検システムを取り入れるというアイデアを検討している。
NASCARでは予選と決勝の前に技術的チェックが義務づけられているが、マシンはライバルチームや一般の人々が見られる状態に置かれている。決勝後には優勝車を含む一部マシンがNASCARのR&D施設に持っていかれ、車検の様子がオンラインでファンに公開される。
ロス・ブラウンは、各車が持つ秘密の一部を取り除くことで、各チームの競争力が増すかもしれないと考えている。カルテンボーンはこういったシステムの採用に前向きな見解を示した。
「そんなふうに開示性を高めるのはいいことだと思います。これによってこのスポーツを見通せるようになり、このスポーツへのつながりを提供することになります」とカルテンボーン。
「そうでないと、一般の人たちは遠くから見るしかなくなります。テレビを通してとか、フェンス越しにとか、距離があるわけです」
「それを変える必要があります。オープンにし、他のスポーツがどうやって成功を収めているのかを分析するのです。もう少しオープンにすべきです」
(AUTOSPORTweb)
この記事は国内独占契約により英 AUTOSPORT.com 提供の情報をもとに作成しています
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