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今宮純のF1アブダビGP金曜インプレッション:最終決戦に挑むふたりの静かな“駆け引き”
2016年11月26日
高鳴る決戦、最初の計測1周目からいきなりスパートするニコ・ロズベルグを見た。最終コーナーではみ出しながら1分43秒873、3周目にFP1ベスト1分43秒243。遠くで砂嵐が吹き、滑りやすい路面コンディションでの先制ラップ攻撃。ルイス・ハミルトンがベスト1分42秒869で1位に立ったのは17周目、徐々にクリーンになってからだった。
先に出すかあと出しか。FP2でもそんなふたりの“駆け引き”が見られた。日没直後5時35分(現地時間)にロズベルグ1分40秒940、同じウルトラソフトで5分後にハミルトン1分40秒861でトップ。これで結果は両セッションとも彼の勝ち。そのギャップは“0.079秒”、セクター1と3最速はハミルトン、2最速はロズベルグ、ふたりともセッティングを変えたように感じた。
ヤス・マリーナで最も長いのがセクター2、1248m+970mストレート区間だ。ここでポイントリーダーは0.015秒上回った。夕闇迫る時間帯で走るFP2は予選と決勝コンディションと同じ、シミュレートできるのはこのセッション。12点リードする彼の立場になって想像すれば、抜くことよりも抜かれないことをまず考える。それを前提に他のセクターとのバランスをとっていくことを同時に考えたい。けして“弱気”ではなく“強気”でもなく、最後の決戦に臨むクールな思考判断だ。
それでもふだんと違いロズベルグが何度か姿勢を崩し、コーナー入口で突っ込みすぎ、出口ではみ出るときがあった(まるでハミルトンみたいに)。きっとその度に自分で自分に「落ち着け、落ち着くんだ!」と言い聞かせていただろう。
ブラジルでもメキシコでもここでも、金曜セッション・トップになっていないロズベルグ。ほんのわずかマシンとPUをいたわる気持ちが働いたのかもしれない。初日使用するPUは使いまわしバージョンなので、これがトラブっても交換されるモノだがそれによって、事前準備走行が台無しになるリスクがある。それを見越してややセーブ、細心の“ケア・ドライビング”をしているように自分は感じた。
ここでロズベルグはローテーションに従いニュー・ギヤボックスに交換し、ハミルトンは4戦前の日本GPに換えたままだ。PU使用状況に加え、これも新しければ新しいほど“不安リスク”はすこしでも減る。タイトル決定戦を前にドライバーはさまざまなことを考え、チーム・スタッフも万全を期すために働き続けている。
「いつもと同じようにやるだけ、勝ちを目指すのに変わりはない」、という予定調和的なコメントは半分嘘で半分本心だろう。ロズベルグもハミルトンも、メルセデス・チーム全員すべてが、緊張を隠そうと懸命になっているように感じられた金曜日。いつになく風が吹きつけたヤス・マリーナ決戦場、対決のユクエはかすんだままだ――。
(Text:Jun Imamiya)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |