先週のイタリアGPで5位入賞を果たしたトヨタのヤルノ・トゥルーリは、あれ以上の結果は出せなかっただろうと述べた。また、“レースで遅い”という批判をしばしば受けることについて、不当であると主張している。
今シーズン、トゥルーリは、予選で好位置に付けながらレースで順位を落とすというシーンを何度か見せている。しかしモンツァでは、彼より燃料を軽くして前方グリッドでスタートしたBARの2台を抜き去り、最終的にマクラーレン勢とルノー勢に次ぐ5位を獲得した。
チームメンバーたちは彼の2度目のピットインは予定どおりであったと主張している。しかし、トゥルーリは、もし彼が望んだ周回よりも1周早くピットインしなかったら、ルノーのジャンカルロ・フィジケラの前にとどまれたかもしれないという。
「あれ以上の結果は望めなかったよ」トゥルーリは英クラッシュネットに対し、そう語った。
「ルノー相手に懸命に戦ったけど、残念なことに、チームが僕を1周早くピットに呼び寄せたんだ。あれは大きな間違いだった。そのせいでポジションを落としてしまったからね。チーム内で考えられた戦略だった。ラルフ(シューマッハー)は2周分長く走ったし、僕ももっと長く走れたはずなのに、チームはそう望まなかった」
「残念だよ。僕はルノーと戦っていて、先行していたんだから。そう、ルノーは僕らよりも速い。だけど、僕は3位を狙おうとしていた時だったのに、それを断念せざるを得なくなった。さらに、(マクラーレンの)キミ・ライコネンにも前に出られた。彼は僕よりも2秒近く速かったから、抑えこむのはほとんど不可能だった」
「自分のレースについてはとても満足している。自分でもものすごくいい仕事をしたと思っているんだ。嬉しい結果だし、5位と6位でチームに貢献できて、すごく良かった。これでフェラーリとの差はわずか8ポイントになったから、まだ彼らに追いつく可能性がある」
さらに彼は、自分が予選で優れたパフォーマンスを見せるせいで、常に彼より後方からスタートしているチームメイトよりも自分の方に批判が集まるのだと述べた。
「同じ話ばかり繰り返される」トゥルーリはため息をついた。
「皆は、“トゥルーリは予選では速いけど、レースではそうじゃない”って言う。だけど、問題は、予選でクルマをいいポジションに持っていっても、そのクルマが(決勝で)同じ速さを維持できないということだ。予選で好位置につけたドライバーの方が、グリッド後方のドライバーよりも悪く見られがちなんだ」
「後方にいるマシンは、とりあえず僕よりも遅いんだ。だけど、僕の後ろに長蛇の列ができてしまうせいで、僕がバカみたいに見えるんだろう。それで、こういう批判が繰り返されるわけだけど、基本的には事実じゃないよ」