サンマリノGPレース後の車重測定において、BARのジェンソン・バトンがドライブしていたマシンが規定重量より軽かったことが判明した。イモラのスチュワードは、これに対し何らペナルティーを科さないことを決めたが、FIAはこの決定を不服とし控訴するという発表を行ったため、バトンが今季初の3位表彰台を剥奪される可能性が出てきた。
バトンのマシンは、燃料を積んだ状態では車検をパスした。しかし、その後、燃料を抜き取った状態で車両重量測定を行ったところ、規定最低重量を下回っていたと判断された。つまり、レース中のある段階においては規定重量である600kgを下回っていた可能性があり、そうであれば、明らかにF1のレギュレーション違反に該当することになる。
だがスチュワードは、日曜日のレース後、ペナルティは科さないという決定を下した。
「競技者側代表の説明を聞き、提出された全ての資料を検討した結果」であるという。
しかし、BARにとっては残念なことに、FIAはイモラのスチュワードとは見解が異なるとし、今回の決定を不服として上訴するとの声明を発表したのだ。
その声明文には、以下のように記述されている。
「2005年サンマリノGPにおけるスチュワードが、ナンバー3(ジェンソン・バトン)のマシンについてペナルティーは科さないとの決定を下したが、FIAはこれに対し訴訟を行う。(立証を目的とした)事件を審議するための国際訴訟法廷は、5月4日にパリにて行われる」
BARは、マシンは合法だったからこそスチュワードが合格させたものと信じていたため、FIAから上訴する諭旨のFAXを受け取り、当然のことながら驚きを隠せない。しかし、CEOであるニック・フライは、バトンのマシンがレースの間もずっと合法であったことを証明するために全力を尽くすと述べた。
「BARホンダは日曜日の晩にスチュワードに見せたものと同じ詳細なデータを提出する。また、我々BARホンダは、サンマリノGPにおいてFIAのテクニカル・レギュレーションに適合していたことを証明する自信がある」