F1第3戦バーレーンGPは予選前の各45分のフリー走行3、4回目が行われウイリアムズのマーク・ウェーバーがトップタイムをマーク。トヨタの2台はラルフ・シューマッハーが2位、3位ジャンカルロ・フィジケラをはさんでヤルノ・トゥルーリも4位につけ速さをみせている。
土曜日午前9時からフリー走行3回目は始まった。気温32度、路面温度26度、湿度26%、風速3.2メートルというコンディション。
昨日午後、ギヤボックス・トラブルで走れなかったルーベンス・バリチェロだが、新車F2005のスペア・ギヤボックスは1組しかなく、これをシューマッハー用とするとバリチェロはスペアカー登録しているハイブリッドカーのF2004Mを使わざるを得ない(新車と旧車はエンジンに互換性がないのでスペアカーにするとエンジンが替わり、自動的に予選グリッド10番降格となる)。フェラーリのピットではバリチェロの新車がジャッキを噛まされて整備中。F2005用ギヤボックスがマラネロから届いているのか気になるところだ。
セッション序盤は、ミナルディの2台とジョーダンが走行を重ねていった。中盤に入ると徐々に他のドライバーもコースイン。9時32分、ジェンソン・バトンがターン1でコースオフするもコースに復帰。直後にはトゥルーリが1分32秒776でトップに立つ。チームメイトのラルフもこれに続き好調トヨタのワン・ツー体勢となった。
残り5分を切ったところでペドロ・デ・ラ・ロサが2位へタイムアップ。さらにフェルンナンド・アロンソが1分32秒260でトゥルーリのタイムをブレイクし、1分31秒811までタイムを伸ばした。
ピットでTシャツ姿のバリチェロとは対照的に、シューマッハーは終了間際に新車F2005に乗り込むと、最初のアタックで前日のアレクサンダー・ブルツのトップタイムよりも速い1分30秒552でトップに躍り出た。2位アロンソと1.259秒差だ。9時45分、チェッカー。結局バリチェロは走らずじまい。区間タイム最高はセクター1、2、3すべてシューマッハーがマークしている。
10時15分からのフリー走行4回目に入ると気温36度、路面温度は40度まで上昇。そんななか、まずはアロンソが開始10分で1分32秒118でトップタイムをマーク。続いてデ・ラ・ロサが1分32秒067、バトンが1分30秒324とトップが次々と入れ替わる。
10時30分、ティアゴ・モンテイロがターン10でコースオフを喫してしまう。モンテイロはコースに復帰したが、この後ターン10でスピンを演じたラルフは、完全にタイヤがロックし、4輪ともフラットスポットを作ってしまっためピットへ向かった。
セッションも中盤に差し掛かると、ライコネン1分29秒810→トゥルーリ1分29秒791→ラルフ1分29秒711と各ドライバーが午後の予選を想定したアタックを開始。この時点でまたもやトヨタの2台がモニター最上段を独占した。残り10分、フィジケラがラルフに0.027秒遅れの2位のタイムをマーク。バリチェロはコクピットには座るも走行をする気配はない。
残り1分、シューマッハーがセクター1最速タイムを記録しながら前のデイビッド・クルサードに付き過ぎたためかセクター2でアタック中止しピットへ向かった。チェッカーが降られるなか最後のアタックでウェーバーがラルフに0.184秒差をつける1分29秒527のトップタイムをマークしフリー走行は終了。トップのウェーバーから11位バトンまで0.797秒差にひしめく僅差のセッションとなった。区間トップタイムはセクター1がシューマッハー、2がラルフ、3がアロンソ。バリチェロは土曜午前のセッションで1ラップも走ることができなかった。また、佐藤琢磨は13位で午後の予選に臨むこととなった。この後、19時(日本時間)から注目の予選1回目がスタートする。