F1スペインGPは土曜予選に向けた午前のフリー走行が2回に分けて行われ、1回目はBARホンダのジェンソン・バトンが、2回目は佐藤琢磨がトップタイムをマーク! BARホンダ勢が土曜午前を席巻した。
事前に雨の予報もあったが、土曜日午前中のカタルニア・サーキットは晴れ。しかしセッション開始の午前9時には気温12度、路面温度15度と、涼しいというより寒い朝である。
まずは昨日イグニッション・トラブルで立ち往生したマクラーレンのキミ・ライコネン、クラッチ作動不良でまともに走れなかった佐藤琢磨がインスタレーションラップをクリア。序盤はあまり上位陣は走行を行わず、トップチームがタイムを出し始めたのは9時30分を経過した頃から。
セッション開始32分に、ようやくミハエル・シューマッハーがアタック2周目に1分16秒519をマーク。1分後にはチームメイトのルーベンス・バリチェロがミハエル・シューマッハーの0.45秒遅れで2位には、ウイリアムズのラルフ・シューマッハーが1分16秒233でトップに。佐藤琢磨も順調にタイムを縮めてこの時点では3位。セクター3ではトップタイムだ。BARホンダ勢はその後、バトンが4周目に1分15秒984でトップに浮上。ルノーのヤルノ・トゥルーリが0.03秒遅れの2位、ファン−パブロ・モントーヤが3位に入ってくる。
開始40分、ミナルディのジャンマリア・ブルーニがターン3でコースオフした後、コース上にストップしてしまう場面も。その直後には地元スペインのフェルナンド・アロンソがヘアピンをオーバーランしている。
9時45分に土曜午前1回目のチェッカーが振られる。路面温度はほとんど上がっていない。
土曜日午前中の2回目のセッションは、路面温度19度、気温14度というコンディション。開始6分でミハエル・シューマッハーが3周目で1分16秒339でモントーヤを0.4秒差に抑えまずはトップに。
1回目まで好調だったトヨタのオリビエ・パニスが開始9分でターン3でコースオフ。その後コースに戻るもストップしてしまい、マシンを降りる。この時、佐藤琢磨が1回目のアタックを開始するが、パニスの出した黄旗にスポイルされてしまう。琢磨のマシンは高速コーナーでオーバーステアの傾向が出ている。
開始15分、バリチェロがアタックを開始。セクター1でトップタイムを出すもヘアピンをオーバーランして、そのままピットイン。
不調の波からなんとか抜け出したいライコネンは開始17分、1分15秒983でシューマッハーを0.365秒上回りトップに浮上。チームメイトのデイビッド・クルサードがライコネンの0.2秒遅れで2位に入ってくる。しかしそれをさらに上回ったのがジャガーのマーク・ウエーバーで、1分15秒895でトップに。しかし終了13分前にはミハエル・シューマッハーが1分15秒025でトップを奪い返す。
1回目トップのバトンは、ミハエル・シューマッハーがトップタイムを刻んだ直後にの0.6秒落ちの2位にすべりこむ。その1分後には佐藤琢磨がユーズド・タイヤでまずは6位に浮上。フロント・ウイングを寝かせて高速のオーバーステアが消えた。この後新品タイヤでアタックに入るようだ。
そして終了5分前、佐藤琢磨が1分14秒836でシューマッハーを0・189秒下してトップに浮上! セクター1が最速だ。セクター2はモントーヤ、セクター3はミハエル・シューマッハーがトップ。
そして11時、チェッカー! 佐藤琢磨が午後の予選に向けて期待を抱かせるトップタイムをマーク。今週末初めて1分14秒台まで入れてきた。セッション終了時、路面温度は26度まで上昇している。