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「0.015秒相当のゲイン」マクラーレンと曙ブレーキがF1技術提携10周年

2016年10月5日

 F1日本グランプリを目前にした10月5日、マクラーレンと曙ブレーキの技術パートナーシップ締結10週年を記念した共同記者会見が、東京の曙ブレーキ本社で行われた。


 今回の共同記者会見には、マクラーレンのレーシングディレクターであるエリック・ブーリエ、来シーズンのレギュラードライバーを務めるストフェル・バンドーン、そして、チームでプリンシパルエンジニアを務める今井弘氏が出席した。

曙ブレーキ/マクラーレン  共同記者会見の様子
曙ブレーキ/マクラーレン  共同記者会見の様子


 会見の冒頭で「曙ブレーキは、ブレーキのエキスパートとして、自分たちはその本質をどこまで追求できているか?という疑問のもとスポーツ活動を開始し、マウンテンバイクや全日本ロードレース、ニュルブルクリンク24時間レースに参戦しチャンピオンを獲得するなど、それぞれのカテゴリーにおいて実績を残してきました」


「ですが、“究極のブレーキ”を開発するには、モータースポーツの最高峰であるF1に挑戦する事が必要と感じ、同時に、F1で勝てなければ、自分たちはブレーキのエキスパートとは言えないのではないか?という気持ちも強くなり、F1参戦を決断しました」と曙ブレーキ代表取締役社長の信元久隆氏がブレーキサプライヤーとしてF1に参戦した経緯を語った。

曙ブレーキ代表取締役社長の信元久隆氏
曙ブレーキ代表取締役社長の信元久隆氏


 曙ブレーキは「トップチームでなければF1に参戦する意味がない」とし、マクラーレンにアプローチ。マクラーレン側もそれに応え、ブレーキの現物を確認した直後に、技術ミーティングの場を設けたという。


「マクラーレンとパートナーシップを結んだこの10年間で、曙ブレーキは、技術力の向上やエンジニアの育成など、マクラーレンから多くの事を学び、成績の向上にも貢献できたと自負しています」と結んだ。


 マクラーレンの今井エンジニアは、機密情報が多く含まれる撮影不可のスライドを用いながら、ブレーキシステムの進化と、曙ブレーキとのパートナーシップに関して説明。


「2007年よりブレーキシステムの共同開発を開始し、シーズンを重ねるごとに性能の向上を図っています。特に2014年のレギュレーション変更により導入されたBBW(ブレーキ・バイ・ワイヤ)のシステムはマクラーレン側の要求に完璧にマッチしたものが提供され、性能の向上と大幅な軽量化が実現しました。結果的に500グラムの軽量化に成功し、0.015秒相当のゲインを得ることができました」


「レギュレーションの変更にともない、ラップタイムの向上が予想されている2017年はブレーキへの負荷が大幅に増し、現在のものとは大きく異なるブレーキシステムが必要になってくるため、現在も密接に開発を行っています」と説明した。

マクラーレンの今井弘エンジニア
マクラーレンの今井弘エンジニア


 ブーリエは「密接な技術パートナーシップは、成功につながる重要な要素だと我々は考えている。曙ブレーキのような強力なパートナーとともに開発をするということは、成功への近道であるうえ、その留まることのないブレーキシステムの進化は、F1においてベストのブレーキサプライヤーであると信じている」と曙ブレーキへの厚い信頼を語った。

レーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエ
レーシングディレクターを務めるエリック・ブーリエ


 最後に、F1ブレーキの開発責任者を務めていた、曙ブレーキ執行役員の根岸氏が「曙ブレーキは日本の企業ですから、日本グランプリには特別な思いがあり、最高の結果を期待しています」と述べた。


 F1だけでなく、マクラーレンの市販スーパーカー『P1』にもブレーキシステムを提供する曙ブレーキと、その曙ブレーキに全幅の信頼を寄せるマクラーレンの、10年間の絆を感じる記者会見であった。



(AUTOSPORTweb)


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