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レッドブル&HRC密着:「ディートリッヒの思いに報いたかった」圧倒的に有利な状況下でも攻めの走りを続けたレース
2022年10月24日
レッドブルがF1第19戦アメリカGPでコンストラクターズ選手権を確定させるには、このレースでフェラーリに19ポイント以上の差を縮められないことが条件だった。レッドブルのグリッドはマックス・フェルスタッペンが2番手、セルジオ・ペレスが9番手。一方、フェラーリはカルロス・サインツがポールポジションでシャルル・ルクレールは12番手だった。もしレッドブルがこのままの順位でフィニッシュしても、フェラーリはサインツが優勝して、さらにルクレールが3位まで挽回しないとレッドブルとの差を19点以上縮めることができない。レース前の状況は、レッドブルが圧倒的有利となっていた。
しかし、この日のレッドブルに余裕はまったく感じられず、独特の緊張感があった。それは、ただ単にコンストラクターズ選手権を制するのではなく、レッドブルらしく王座を奪還しようと強い気持ちをチーム全員が共有していたからだった。その理由は、前日に亡くなったレッドブルの創設者のひとりであるディートリッヒ・マティシッツにこのレースを捧げるためだ。
だから、スタート直後にフェルスタッペンがトップに立ち、サインツがジョージ・ラッセル(メルセデス)に追突されて2周目にリタイアした後も、フェルスタッペンもペレスも手綱を緩めることはなかった。
それを物語っていたのは、35周目のピットストップ後のフェルスタッペンの走りだ。この最後のピットストップでフェルスタッペンは左フロントタイヤの交換に手間取り、静止時間11.1秒を要して、トップの座から5番手まで後退してしまう。38周目にはペレスもピットインし、上位陣がすべて最後のピットストップを終えた時点で、レッドブルはフェルスタッペンが2番手、ペレスが4番手。一方フェラーリはルクレールが3番手を走行していた。
このままフィニッシュしても、レッドブルはコンストラクターズ選手権を制する状況だったが、フェルスタッペンは攻めた。
「ディートリッヒがみんなのために、全力を尽くした。毎ラップ、限界までプッシュしていたよ」と語るフェルスタッペンは、50周目にルイス・ハミルトン(メルセデス)をオーバーテイクしてトップに返り咲いた。
「すべてを出し切った。本当にタフなレースだった」と言うフェルスタッペンの走りをだれよりも喜んだのは、チーム代表のクリスチャン・ホーナーだった。
「ディートリッヒはこのチームを信じられないほど誇りに思っていた。我々は彼の思いに報いたいという思いで常に戦ってきた」
この日の勝利でレッドブルは2013年以来、9年ぶりにコンストラクターズ選手権のタイトルを奪還。前戦日本GPですでにドライバーズチャンピオンも獲得したレッドブルが2冠に輝き、2022年のチャンピオンシップ争いはレッドブルに軍配が上がった。
しかし、レッドブルと彼らを支えるホンダ・レーシング(HRC)の戦いはまだ終わっていない。この日の勝利でシーズン通算13勝目を挙げたフェルスタッペンが、ミハエル・シューマッハー(2004年フェラーリ)とセバスチャン・ベッテル(2013年レッドブル)に並ぶ年間最多勝となったからだ。
これから残り3戦。レッドブル&HRCには、前人未到の年間14勝の偉業に臨む戦いが待っている。
(Masahiro Owari)
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7/5(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
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予選 | 結果 / レポート | |
7/7(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
1位 | マックス・フェルスタッペン | 237 |
2位 | ランド・ノリス | 156 |
3位 | シャルル・ルクレール | 150 |
4位 | カルロス・サインツ | 135 |
5位 | セルジオ・ペレス | 118 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 112 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 111 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 85 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 355 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 291 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 268 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 196 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 30 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 19 |
8位 | BWTアルピーヌF1チーム | 9 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |