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【F1第5戦中国GP決勝の要点】フェルナンド・アロンソとアストンマーティンが総力戦で掴んだ最高の7位
2024年4月21日
4月21日に開催された2024年F1第5戦中国GPの決勝、このレース最初のセーフティカー(SC)が導入された24周目に、首位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)以下10台以上のマシンがピットに滑り込み、残り30周以上を走りきるべく、ほとんどの車両が新品ハードに交換。そんななか、フェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)だけがただひとりソフトタイヤに履き替えた。
ミディアムタイヤでスタートを迎えたアロンソは、すでに最初のピットインでハードタイヤに履き替えていた。一方でミディアムタイヤ、ソフトタイヤの新品が1セットずつ残されており、2度目のタイヤ交換の際に考えられる選択肢としては、ミディアムに履き替えてそのまま走りきるのが定石だった。
ハードタイヤに比べればかなり厳しいミッションだが、タイヤマネジメントに抜群の巧さを見せるアロンソなら不可能ではない戦略だった。しかし、アストンマーティンチームはあえて、アロンソにソフトを履かせた。
このSCが解除された時点で、アロンソは6番手。前にはハードタイヤのレッドブル勢、フェラーリ勢、そしてマクラーレンのランド・ノリスの計5台がいた。2024年シーズンのここまでの勢力図で言えば、彼らに追いつき、追い越すことはかなり難しい。
一方で背後にはこちらもハードタイヤを履いたジョージ・ラッセル(メルセデス)、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が迫っていた。トップ3チームであるマクラーレンのピアストリにかわされて7番手に落ちるのは仕方ないとしても、ラッセルの前で7番手はなんとか死守したい。
グリップに優れるソフトを履いたアロンソは、SC解除直後にカルロス・サインツ(フェラーリ)をかわして5番手に浮上。そのままジリジリと差を広げ、「まだグリップは悪くないよ」と、1分40秒台を維持する好走をみせた。しかし、さすがにソフトではチェッカーまでは走りきれない。44周目に3度目のピットに向かい、新品ミディアムに交換。入賞圏外の12番手まで後退した。
だがここからが、アロンソの真骨頂だった。アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)を次々に抜いていき、その間に最速タイムまで叩き出す。さらに49周目にはルイス・ハミルトン(メルセデス)、50周目にはマシンにダメージを抱えたピアストリも抜いて、7番手に見事に復帰した。
ミディアムで走り切ったとしても、想定されるベストは7番手。もしタイヤが持たなければ、8番手以下に落ちる恐れもあった。その意味ではソフトという選択は賭けでもなんでもなく、アロンソの実力を信じたチームにとっては唯一の戦略だったと言える。アロンソはその期待に見事に応え、おまけにファステストラップも叩き出し、さらに1ポイントも重ねた。
今季のアストンマーティンは予選はそこそこの速さは見せるものの、レースペースが遅く、一度も表彰台に上がることはできていない。そんな状況下で得た7位は、チームとアロンソが総力で勝ち取った“最高の結果”だったと言えるだろう。
(取材・文 柴田久仁夫)
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1位 | マックス・フェルスタッペン | 219 |
2位 | ランド・ノリス | 150 |
3位 | シャルル・ルクレール | 148 |
4位 | カルロス・サインツ | 116 |
5位 | セルジオ・ペレス | 111 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 87 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 81 |
8位 | ルイス・ハミルトン | 70 |
9位 | フェルナンド・アロンソ | 41 |
10位 | 角田裕毅 | 19 |
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 330 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 270 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 237 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 151 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 58 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 28 |
7位 | BWTアルピーヌF1チーム | 8 |
8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 7 |
9位 | ウイリアムズ・レーシング | 2 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |