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ハミルトンのため非情な決断を下したメルセデス【今宮純のF1ロシアGP分析/日本GP鈴鹿プレビュー】

2018年10月2日

 2018年F1第16戦ロシアGP決勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンがチームオーダー発令でバルテリ・ボッタスをかわし3連勝を達成。チャンピオンシップでフェラーリのセバスチャン・ベッテルに対しさらに優位に立った。F1ジャーナリストの今宮純氏がロシアGPを振り返りと、次戦日本GP鈴鹿の見どころを解説する。


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 F1第16戦ロシアGPはメルセデスが下したチームオーダーによってハミルトンが勝ち、ベッテルを50点(2勝分)リード。計算上はあと5戦、3位をキープしていちど2位になればベッテルが全勝しても五冠達成となる。


 第14戦イタリアGP〜第15戦シンガポールGP〜ロシアGPと3連勝、直近6戦で5勝を上げた。2017年も後半戦に突入してから第12戦ベルギーGP〜第13戦イタリアGP〜第14戦シンガポールGPと3連勝、“固め勝ち”の進撃をつづけていった。一方のベッテルは後半戦に1勝したのみで追撃できずに引きはなされた。こうしてみると2018年シーズンも1年前と似た展開になりつつある。


 一つ違いがあるのは、ここでメルセデス陣営が初めてチームオーダーをボッタスに発令したことだ。第11戦ドイツGPで彼らは2位ボッタスに「順位はそのまま」と指示、これは1-2フィニッシュを確実にするためのものだった。今回のソチで指示した25周目の件は、先行するボッタスに「順位を譲れ」という強制的な意味である。

2018年F1第16戦ロシアGP チームオーダーにより勝利を失ったバルテリ・ボッタス
2018年F1第16戦ロシアGP チームオーダーにより勝利を失ったバルテリ・ボッタス


 チームプレイヤーとしてそれを実行したボッタスは感情を露わにせず、ゴール後も懸命に何かに耐えているようだった。マクロな視点で言うなら、メルセデスとしてはこの日のレースのためにやったことだが、今後これからに“しこり”を残すことになるかもしれない。


 過去には2002年第6戦オーストリアGPでフェラーリはチームオーダーを指示、ルーベンス・バリチェロを下げミハエル・シューマッハーを上げた。2010年第11戦ドイツGPではフェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソにもチームオーダーを下している。


 これまでメルセデス首脳陣はこうしたチームオーダーを否定する態度でいた。それだけに、過去フェラーリがとった采配とは意味合いが違う(のではないか)。


 ニコ・ロズベルグ在籍時代にハミルトンとの鬩ぎあいが過熱した際、ニキ・ラウダが揺れるチーム内で行動力を示してきた。もし彼がいままでのように帯同していたなら、この日スタート前にあらゆるシナリオをアドバイスしたかもしれない。またレース後に“しこり”をほぐすような役割も務めたのではないか。


 最近では珍しく初日のフェラーリはバランスがまとまらずにいた。土曜には改善してきたものの、セクター3に連なる直角ターンのボトム・スピードがもうひとつ。3位グリッドのベッテルはスタートに賭けたが、メルセデス勢ががっちり“縦フォーメーション”を組み、スリップストリームには入れず。切り崩せなかった。

■日本GP鈴鹿、トロロッソ・ホンダは新パワーユニットのスペック3でどこまでいけるか

 ピットストップ後、ハミルトンの前に出ても抑えきるスピードに欠け、結局3位で従う展開を強いられた。フロント周辺のエアロ・アップデートを投入した効果を十分に引き出せなかったのだろう。鈴鹿はシルバーストーン、スパに近いエアロ・パッケージになってくる。最後の反撃へ、その“最適化”にかかっている。


 2018年さらに全開率が高まる鈴鹿だけに、レッドブルはルノーPU(パワーユニット/エンジン)のパワーハンデがつらいところ。タイヤにやさしくレースペースでは遜色ないだけに望むのは小雨の予選か。2年連続2位マックス・フェルスタッペン、昨年3位にくいさがったダニエル・リカルドである。

2018年F1第16戦ロシアGPはブレーキトラブルで消化不良な結果となったピエール・ガスリー


 慌ただしい鈴鹿デビュー戦となるトロロッソ・ホンダ、金曜がとても重要だ。


 ソチのトラブル対策はもちろん、パワーユニットのスペック3のチューニングを進めるためにも着実に周回数を重ねること。ブレンドン・ハートレーはまずコース慣熟を優先、ピエール・ガスリーがセットアップ方向性を定める役割分担で土曜に備えていきたい。


 ますます激化しているBリーグではフォース・インディア、ハース、ザウバーが直近ライバル。ルノー、マクラーレンをしのげるか、“パワーユニット対決”でもある。


 昨年Q1ではBリーグのトップ7位から8台が1秒以内だった。トロロッソ・ホンダの現実目標としてベルギーGPと同じ予選11位、12位を“控えめ?”に挙げたい。スタートタイヤ選択、ピット戦略の幅も広がる。そしてなにより『HONDAスピリット』をレースで――。



(Jun Imamiya)




レース

10/9(金) フリー走行1回目 18:00〜19:30
フリー走行2回目 22:00〜23:30
10/10(土) フリー走行3回目 結果 / レポート
予選 結果 / レポート
10/11(日) 決勝 結果 / レポート


ドライバーズランキング

※アイフェルGP終了時点
1位ルイス・ハミルトン230
2位バルテリ・ボッタス161
3位マックス・フェルスタッペン147
4位ダニエル・リカルド78
5位セルジオ・ペレス68
6位ランド・ノリス65
7位アレクサンダー・アルボン64
8位シャルル・ルクレール63
9位ランス・ストロール57
10位ピエール・ガスリー53

チームランキング

※アイフェルGP終了時点
1位メルセデス391
2位レッドブル・ホンダ211
3位レーシングポイント120
4位マクラーレン116
5位ルノー114
6位フェラーリ80
7位アルファタウリ・ホンダ67
8位アルファロメオ5
9位ハース3
10位ウイリアムズ0

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