【F1第3戦中国GPの焦点】フラストレーションの溜まるフェラーリの戦略。“スクーデリア最優先”のロジックを通すべき
2019年4月17日
開幕戦ではレース終盤、セバスチャン・ベッテルより明らかにペースが速いルクレールに対してポジションキープの指示を出した──。どちらが前でもフェラーリとしてのポイントは変わらないのだから、リスクを避ける意味では理解できる選択だった。
ただし“ふたりを自由に戦わせる”と宣言した直後、開幕戦からのオーダーはファンを落胆させた。だからバーレーンGPのレース序盤の「2周ほど様子を見てくれ」というあやふやな指示を聞き流したルクレールを誰も非難しなかったし、その後のレースを見れば彼の判断は100%正当だった。
上海では、バーレーンのルクレールと同様にベッテルが即、オーバーテイクを仕掛けるべきだったし、コース特性上それが難しいならチームが10周も待たず、すぐに指示を出すべきだった──。開幕2戦の流れを自分たちで作ってしまったから、余計な感情が介入して必要な時にチームオーダーの判断を下せないのだ。本来、それはチームとして当然の作戦であっても。
さらに悪いことに、11周目に3番手のポジションを譲られたベッテルは、前が開けた状態になってリズムを崩してしまった。2台の間隔が空けばルクレールには問題がなかったが、意に反して今度はベッテルがチームメイトを抑えるかたちになり、2台そろってラップタイムが1秒も遅くなってしまったのだ。
「かなりタイムをロスしてるよ。(チームが)知りたいかどうかは分からないけど、伝えておくね」
もともとタイヤに苦労しているのに、なぜ、2台でタイヤを消耗し合うような指示をチームが与えてくるのか、ルクレールには理解できなかったのだ。
こうしてフェラーリが逡巡している間に、やる気満々のマックス・フェルスタッペンが迫ってきた。レッドブルにとって上海は昨年、31周目のセーフティカー出動でダブルストップを敢行し、ダニエル・リカルドが優勝を飾ったコース。計算上は1ストップ作戦が有利でも、オーバーテイクが可能なコースでは攻めの2ストップにチャンスがあることを知っている。結果、17周目にピットインしたフェルスタッペンはルクレールをアンダーカット──。2台を僅差で走らせていたフェラーリには2台を守ることが不可能で、ベッテルを守るのが精一杯だった。
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※中国GP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 110 |
2位 | セルジオ・ペレス | 85 |
3位 | シャルル・ルクレール | 76 |
4位 | カルロス・サインツ | 69 |
5位 | ランド・ノリス | 58 |
6位 | オスカー・ピアストリ | 38 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 33 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 31 |
9位 | ルイス・ハミルトン | 19 |
10位 | ランス・ストロール | 9 |
※中国GP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 195 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 151 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 96 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 52 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 40 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 7 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 5 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
10位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
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