ルイス・ハミルトンの父、アンソニーは、来年のF1ではコース外の騒動よりもコース内でのアクションに集中できることを楽しみにしている、と語った。彼の息子は今年、F1を揺るがした2つの大きな騒動に巻き込まれてしまった。
ハミルトンの所属するマクラーレンチームは、スパイ騒動によって1億ドルの罰金を課され、コンストラクターズ選手権から除外された。これは、フェラーリのナイジェル・ステップニーから、マクラーレンのデザイナーのマイク・コフランに渡った、フェラーリの内部文書をめぐる問題だった。
ハミルトン自身も、チームメイトのフェルナンド・アロンソとの熱い戦いに巻き込まれた。これにより、ふたりはほとんど口をきかなくなることもあり、最終的にはアロンソが今年限りでチームを離れ、ルノーに移ることとなった。
マクラーレンが先週FIAに謝罪したことによりスパイ事件は終結を迎えたようだが、ハミルトンの父、アンソニーは、エキサイティングな2008年シーズンを楽しみにしていると語った。2008年は、誰もがいい年にしようと願っている。
「注目の的になるのは、安定性と、F1に関わる全員が、F1を多くの人に楽しんでもらえるものにするよう全力を尽くすことだと思う」と彼はクラッシュネット・ラジオのインタビューに対して、レース・オブ・チャンピオンズの際にウェンブリー・スタジアムで語った。
「チームメイト同士や、他チームや、他のドライバーたちとの間に、何か問題がおこるとは思わない」
「2007年は大変な年だったと思うし、来年は誰が勝つにせよ、いい年にすることに誰もが集中していくと思う。それこそが私たちの望みだよ」
記録破りのルーキーイヤーを過ごしたハミルトンが、2008年のチャンピオン候補になると考える者は多いが、父親は、息子が能力を最大限に引き出したパフォーマンスさえしていれば、どんな結果であっても満足だと述べた。
「毎日、私たちはまだこれが現実なのか、自分をつねってみている状況だし、彼が地に足を着けていられることを、私たちはとても嬉しく思っている」と彼は述べた。
「来年も同じくらい、いい年になるだろうと私は確信しているし、彼が能力を最大限に発揮してパフォーマンスしてさえいれば、誰もが満足するだろう」
「(マクラーレンのチームメイト同士の仕事上の関係がどうなるかについては)私にはわからないが、ヘイキはとてもしっかりした男だし、私たちは彼をずっと前から知っている。ルイスとヘイキは、ゴーカートをしていた頃からの知り合いだ。彼らはうまくやっていけると思うよ」
「F1は来年、エキサイティングな年になると思うし、ルイスとヘイキだけが互いに競い合うだけにはならないと思うね」