ジェンソン・バトンが、先週ヘレスで行われたホンダのテストはとてもうまくいったと語った。
ホンダにとって2007年は散々な結果に終わっており、冬季休暇の間に飛躍的な前進が必要とされている。今季ポイントはわずか6ポイントで、コンストラクターズ選手権では8位であり、下にはスーパーアグリとスパイカーのわずか2チームしかいない。
4日間にわたるテストの初日、火曜日に参加したバトンは、新しい電子制御システムの開発のほか、2009年から導入が考えられているスリックタイヤの評価テストを行った。その後、ルーベンス・バリチェロとアンソニー・デイビッドソンがテストを引き継いだ。
テスト初日に70周を走り込み、2番手のタイムをマークしたバトンは次のように語った。
「ヘレステストはうまくいった。来季から全チームで使用する予定の新しい電子制御システムについて先月バルセロナで行ったテストをヘレスでも引き続き行った」
「このシステムには、トラクションコントロールやエンジンブレーキングコントロールといったドライバー支援システムが一切ついていないが、僕としてはこの新しいシステムがとても楽しかった。すごくスムーズに、少しずつ、スロットルを扱わなければならず、それが僕のドライビングスタイルにぴったりなんだ」
「また、スリックタイヤで走ってみるチャンスがあったが、楽しかったよ。スリックタイヤを履いたF1マシンをドライブするのはこれが初めてだったけれど、とても楽しかった。2009年のダウンフォースレベルは異なってくるが、今回、少し試してみていい感触を持っている」
一方、2日目と3日目にテストを行ったバリチェロも、何度も赤旗になったことに不満は残るものの、テストはうまくいったと述べた。バリチェロは2日目に103ラップ、3日目に89ラップを走り込んだ。
「ブラジルでの最終戦以来、初めてテストでマシンをドライブすることができ、とても喜んでいる。トラクションコントロールなしでテストを行い、来年用のレギュレーションに合わせた新しい電子制御システムを試したが、満足のいく2日間だった」
「ただ、赤旗が度々振られたのは問題だった。新しいタイヤで走ろうとするたびに赤旗が出るような感じだった。だから、本当ならもっといいラップタイムが出せたはずだ。また、今週再びスリックタイヤを使えたことはよかった」
ホンダのレース兼テスト担当ヘッドエンジニア、スティーブ・クラークも、バトンとバリチェロの意見に同意した。
「今週は新しい電子制御システムを使った2回目のテストとなった。最近、エンジンのベンチテストを通して、3週間前にバルセロナで見つけたパワーデリバリーに関する問題解決に取り組んだが、トラック上でもかなり前進した。この他に、2008年用の電子制御システムに関する新しいレギュレーションに合わせた作業を行い、RA108を来年早々にデビューさせるにあたって、いい準備ができた。その意味で、とても生産的なテストだった」