F1の統括団体、FIAは、さらなるコスト削減策を2008年に導入することを発表した。
モナコで開催された世界モータースポーツ評議会で、7日金曜に決定された変更によると、空力テストについてや、レースに帯同できるスタッフの人数についても制限が課されることになる。
声明文の全文は以下の通りとなっている。
「FIA F1世界選手権でのコスト削減のために、多数の原則が採択された」
「以下の空力テスト制限が2008年から適用される。
・各チームの使用する風洞は1基までとする。
・テスト用の流体は大気圧の空気とする。
・テストセクションの風速は最大で50m/秒までとする。
・モデルスケールは最大で60%までとする。
・1回につきテストできるモデルは1台までとする。
・F1チームの使用限度は、週5日間、1日8時間、8時間につき15回とする。通常の風洞は適用除外とする。
・空力テストは、縮小モデルに限って風洞で行うことができる。フルスケールモデルに関しては、FIAの承認したテストコースで行うものとする。フルスケールモデルのテストは、F1のテスト協定に従うこと。
・フルスケールによる特定の空力テストは、年間5日まで削減される。
・風洞テストからCFDへのリソースの移動をとめるために制限が課される。
・CFD開発に関わる人員の数は、合意の通りに制限される。
・CFDコンピュータシステムは、ハードウェアのパフォーマンスリミットを設定するために特徴を定められるが、ハードウェア/ソフトウェアの開発を許すため、年ごとに成長が許可される」
「他にも、リグ・テスト、デザインと製造、サスペンションとブレーキ、ハイドロリック・システム、ボディワーク、重量配分、サーキットテスト、およびレースに帯同する人員の数に制限が課される」
「これらの制限に関するさらなる詳細は、2008年1月11日の会合で、各チームに提示され、これらの原則に基づく詳細なレギュレーションは、WMSCの春の会合で提出されることになる」
2009年に導入される、キネティック・エナジー・リカバリー・システム(KERS)が、引き続き“完全に開かれた技術”とされることも発表された。
「というわけで、いかなる種類のKERSストレージ/トランスミッション・テクノロジーも許可されることになる」とWMSCは付け加えている。
2008年から2017年までに使用されるエンジンは、2008年3月31日までにホモロゲーションを受けて提出されなくてはならない。これは、“エンジン開発の10年間凍結の一環”である。