かつてニュルブルクリンクで3度の優勝と3度のポールポジション、そして2度のファステストラップを記録しているウイリアムズは、今週末に行われるヨーロッパGPでペースを取り戻したいとしている。
実際、ウイリアムズは2年前にニック・ハイドフェルドとマーク・ウエーバーがポールポジションと3番グリッドからスタートし、ハイドフェルドは2位でチェッカーを受けている。
しかし、BMWエンジンからコスワースエンジンにスイッチした2006年、ウエーバーと新しいチームメイトのニコ・ロズベルグは予選19番手と22番手に留まっており、当然ながらチームはこの劇的な転落を2007年は再現しないことを願っている。
「僕が物心ついて以来、ニュルブルクリンクはうちの家族にとって特別な場所なんだ」とアレックス・ブルツ。
彼は、先月のモントリオールで表彰台に上って以来のポイント獲得を願っている。
「祖父は、よく父を連れてオーストリアからあそこを訪れ、伝説的な北コースで行われるレースを観戦していた。だから、このものすごいコースは常に家族のあいだで話題になっていたんだ」
「ドイツF3に参戦していたとき、僕はこのサーキットから数百メートルしか離れていないところに2年間住んでいた。新しいコースレイアウトにはニュートラルなセットアップが必要だし、ドライバーとしては、ベストなラップタイムを出すためにいいリズムで走る必要がある。素晴らしいレースになるだろうし、シューマッハーの引退後もドイツ人のファンたちが以前と変わらずF1に熱狂してくれることを願うよ」
起伏を持つ5.148kmのコースは、低速、中速、そして高速の各種コーナーがいくつかのストレートで結ばれている。さらに、オーバーテイクは間違いなく可能であり、特にスタジアムセクションの最終シケイン出口から1コーナーの飛び込みが追い越しポイントとなる。また、アイフェルの山岳地帯特有の予想しにくい天候コンディションも、週末を通じて大きな役割を果たすことが考えられる。
「ニュルブルクリンクは、私たちがFW29のパフォーマンスを見たいと楽しみにしているコースだ」とウイリアムズのテクニカルディレクター、サム・マイケルが付け加えた。
「いいコースレイアウトから恩恵が得られるし、いくつか素晴らしい追い越しの場所もある。最終シケインはいつも入口でチャンスを与えてくれるし、出口でも誰かが失敗すればチャンスが得られるよ!」
「終始、マシンには横からの荷重がかかるので、常にこのコースではタイヤに負担がかかる。ドイツで使うブリヂストンのポテンザタイヤはミディアムとソフトで、私たちがかなり経験を積んでいる2種類だ。このレースでは、各チームとも1回もしくは2回のピットストップ作戦を選ぶだろう。今は差がかなり縮まっているので、0.05秒の差でも大きく影響するはずだ」