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【レースの焦点】ハンデを背負いながら果敢にレースを戦い抜いたガスリー、ほろ苦い経験を経て、成長を続けるトロロッソ・ホンダ

2018年10月10日

 FIAはトロロッソと話し合いながら、ガスリーのパワーユニットの使用方法を“調整”することをいったんは認可した。しかしレーススタートの1時間前、公式グリッド確定に必須の技術リポート“パルクフェルメ下での交換パーツとパラメーター変更”、10号車の欄に「変速後の点火時期リタードのセッティング」という言葉を見出した際、他チームがFIAに質問を浴びせたことは想像に難くない。

 パルクフェルメ下において交換や変更が許されるのは、物理的に“壊れたパーツ”をまったく同じ仕様の新品に取り換えるケース。あるいは物理的な破損を回避するためのソフト面の調整であって、そこに性能向上の可能性が含まれると“予選開始後は一切の仕様変更が許可されない”パルクフェルメルールの“精神”に抵触してしまう。

 熾烈な中団グループの争い。あるいは、パワーユニット・メーカーの威信を懸けた戦い。ライバルたちが神経質になるのも当然で、彼らは点火時期の遅延は“パワーユニットを壊さないため”だけでなく“トルクの発生を穏やかにする=ドライバビリティの向上=パフォーマンス面のメリットも大きいのでは?” と疑問を抱いたことだろう。

XPB Images

 事実、予選後のパドック、ライバルチームやメーカーの間では“トロロッソはどうして急に速くなったの?”という、素朴な会話が交わされていた──。彼らが手にするデータでもパフォーマンスの向上は明らかだったはずで、パドックの世間話は素直な感情を表しているのに過ぎないけれど。

 大切なのは“強いホンダが戻ってくるかもしれない”というライバルたちの危機感に、ほんの少し、でも隠しようもなく“ホンダは強くなくちゃ”という期待、仕事を離れた感情が含まれていることだ。レース好きが高じてF1に身を投じた技術者たちにとって、強いホンダは子供の頃の憧れだったのだから。

 F1界においてホンダが差別される理由はない。強くなると視線が集まり、有形無形のチェックが入るのは、どのチームもメーカーも経験してきた“不文律”だ。

 パワーユニットのセッティング変更は、目に見えるパーツの交換とは違う繊細な問題。FIAには他チームにも明確に説明できる論法が必要だったし、レース後に問題が大きくなるような事態は彼らとしても回避したかったのだろう。

 ハンデを背負いながらも、ガスリーは果敢にレースを戦った。しかし土曜までとまったく違う快晴、路面温度45℃というコンディションは、走行不足による問題をさらに大きくしてしまった。

 後から振り返れば、チームには違う作戦の選択肢もあったし、ピットアウト後のクリーンなスペースを探すあまりスーパーソフトの第1スティントを長く走りすぎたことも事実。

「でも、レース中に判断を下すタイミングで、それはチームにとってすごく難しい選択だったんだと思う」とガスリーは言う。





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