最新記事
- 松田次生のF1目線:メンタル優位はノリス。走...
- 2025年F1第21戦サンパウロGP TV放送&タイム...
- 「我々は急いでいない」ラインアップ決定を遅...
- クラッシュゲート裁判:エクレストンの弁護士...
- F1の全10チームが財務規則の遵守証明を受け取...
- アストンマーティンの最新書類に見えるストロ...
- 2026年のF1シートを逃したドゥーハン、FIA F2...
- 首位脱落ピアストリ不振の背景。レッドブルの...
- ルクレールがアレクサンドラさんとの婚約を発...
- ウイリアムズ、来季『アトラシアン・ウイリア...
- 1965年当時をリスペクトしたグレーのシャツを...
- 入賞を争える実力が結果に繋がらず。ハジャー...
ハミルトンのため非情な決断を下したメルセデス【今宮純のF1ロシアGP分析/日本GP鈴鹿プレビュー】
2018年10月2日
2018年F1第16戦ロシアGP決勝は、メルセデスのルイス・ハミルトンがチームオーダー発令でバルテリ・ボッタスをかわし3連勝を達成。チャンピオンシップでフェラーリのセバスチャン・ベッテルに対しさらに優位に立った。F1ジャーナリストの今宮純氏がロシアGPを振り返りと、次戦日本GP鈴鹿の見どころを解説する。
——————————-
F1第16戦ロシアGPはメルセデスが下したチームオーダーによってハミルトンが勝ち、ベッテルを50点(2勝分)リード。計算上はあと5戦、3位をキープしていちど2位になればベッテルが全勝しても五冠達成となる。
第14戦イタリアGP〜第15戦シンガポールGP〜ロシアGPと3連勝、直近6戦で5勝を上げた。2017年も後半戦に突入してから第12戦ベルギーGP〜第13戦イタリアGP〜第14戦シンガポールGPと3連勝、“固め勝ち”の進撃をつづけていった。一方のベッテルは後半戦に1勝したのみで追撃できずに引きはなされた。こうしてみると2018年シーズンも1年前と似た展開になりつつある。
一つ違いがあるのは、ここでメルセデス陣営が初めてチームオーダーをボッタスに発令したことだ。第11戦ドイツGPで彼らは2位ボッタスに「順位はそのまま」と指示、これは1-2フィニッシュを確実にするためのものだった。今回のソチで指示した25周目の件は、先行するボッタスに「順位を譲れ」という強制的な意味である。
チームプレイヤーとしてそれを実行したボッタスは感情を露わにせず、ゴール後も懸命に何かに耐えているようだった。マクロな視点で言うなら、メルセデスとしてはこの日のレースのためにやったことだが、今後これからに“しこり”を残すことになるかもしれない。
過去には2002年第6戦オーストリアGPでフェラーリはチームオーダーを指示、ルーベンス・バリチェロを下げミハエル・シューマッハーを上げた。2010年第11戦ドイツGPではフェリペ・マッサとフェルナンド・アロンソにもチームオーダーを下している。
これまでメルセデス首脳陣はこうしたチームオーダーを否定する態度でいた。それだけに、過去フェラーリがとった采配とは意味合いが違う(のではないか)。
ニコ・ロズベルグ在籍時代にハミルトンとの鬩ぎあいが過熱した際、ニキ・ラウダが揺れるチーム内で行動力を示してきた。もし彼がいままでのように帯同していたなら、この日スタート前にあらゆるシナリオをアドバイスしたかもしれない。またレース後に“しこり”をほぐすような役割も務めたのではないか。
最近では珍しく初日のフェラーリはバランスがまとまらずにいた。土曜には改善してきたものの、セクター3に連なる直角ターンのボトム・スピードがもうひとつ。3位グリッドのベッテルはスタートに賭けたが、メルセデス勢ががっちり“縦フォーメーション”を組み、スリップストリームには入れず。切り崩せなかった。
■日本GP鈴鹿、トロロッソ・ホンダは新パワーユニットのスペック3でどこまでいけるか
ピットストップ後、ハミルトンの前に出ても抑えきるスピードに欠け、結局3位で従う展開を強いられた。フロント周辺のエアロ・アップデートを投入した効果を十分に引き出せなかったのだろう。鈴鹿はシルバーストーン、スパに近いエアロ・パッケージになってくる。最後の反撃へ、その“最適化”にかかっている。
2018年さらに全開率が高まる鈴鹿だけに、レッドブルはルノーPU(パワーユニット/エンジン)のパワーハンデがつらいところ。タイヤにやさしくレースペースでは遜色ないだけに望むのは小雨の予選か。2年連続2位マックス・フェルスタッペン、昨年3位にくいさがったダニエル・リカルドである。
慌ただしい鈴鹿デビュー戦となるトロロッソ・ホンダ、金曜がとても重要だ。
ソチのトラブル対策はもちろん、パワーユニットのスペック3のチューニングを進めるためにも着実に周回数を重ねること。ブレンドン・ハートレーはまずコース慣熟を優先、ピエール・ガスリーがセットアップ方向性を定める役割分担で土曜に備えていきたい。
ますます激化しているBリーグではフォース・インディア、ハース、ザウバーが直近ライバル。ルノー、マクラーレンをしのげるか、“パワーユニット対決”でもある。
昨年Q1ではBリーグのトップ7位から8台が1秒以内だった。トロロッソ・ホンダの現実目標としてベルギーGPと同じ予選11位、12位を“控えめ?”に挙げたい。スタートタイヤ選択、ピット戦略の幅も広がる。そしてなにより『HONDAスピリット』をレースで――。
(Jun Imamiya)
関連ニュース
| 10/25(土) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
| フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
| 10/26(日) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
| 予選 | 結果 / レポート | |
| 10/27(月) | 決勝 | 結果 / レポート |
| 1位 | ランド・ノリス | 357 |
| 2位 | オスカー・ピアストリ | 356 |
| 3位 | マックス・フェルスタッペン | 321 |
| 4位 | ジョージ・ラッセル | 258 |
| 5位 | シャルル・ルクレール | 210 |
| 6位 | ルイス・ハミルトン | 146 |
| 7位 | アンドレア・キミ・アントネッリ | 97 |
| 8位 | アレクサンダー・アルボン | 73 |
| 9位 | ニコ・ヒュルケンベルグ | 41 |
| 10位 | アイザック・ハジャー | 39 |
| 1位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 713 |
| 2位 | スクーデリア・フェラーリHP | 356 |
| 3位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 355 |
| 4位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 346 |
| 5位 | ウイリアムズ・レーシング | 111 |
| 6位 | ビザ・キャッシュアップ・レーシングブルズF1チーム | 72 |
| 7位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 69 |
| 8位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 62 |
| 9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 60 |
| 10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 20 |
| 第19戦 | アメリカGP | 10/19 |
| 第20戦 | メキシコシティGP | 10/26 |
| 第21戦 | サンパウロGP | 11/9 |
| 第22戦 | ラスベガスGP | 11/22 |
| 第23戦 | カタールGP | 11/30 |


