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エクソンモービル燃料開発責任者インタビュー「ルノーからホンダF1に変わり飛躍的に試作品のテストが進んだ」

2019年3月26日

 2018年からホンダのパワーユニット(PU/エンジン)に燃料と潤滑油を供給しているエクソンモービル。今年からホンダはパワーユニットをレッドブルにも供給。もちろん、レッドブルが使用している燃料と潤滑油もエクソンモービル製だ。開幕戦オーストラリアGPが行われたメルボルンには、エクソンモービルのF1プロジェクトの中心となるデビッド・ツルサキが来ていたので、お話をうかがった。

デビッド・ツルサキ(グローバルモータースポーツ・テクノロジーマネージャー)
デビッド・ツルサキ(グローバルモータースポーツ・テクノロジーマネージャー)


──姓が「ツルサキ」ですが、日本とは何か縁が?
ツルサキ:私の祖父が福岡出身で少年時代にアメリカに移住しました。1900年ごろだったと思います。カルフォルニアやオレゴンで生活していたそうです。私の父はシカゴへ移り、私はシカゴで生まれ、育ちました。名前はツルサキですが、国籍はアメリカで、残念ながら日本語も話すことはできません。


──ホンダとの仕事をスタートさせたのはいつですか。
ツルサキ:トロロッソ・ホンダとの仕事を開始したのは、2017年の年末から。しかし、われわれがホンダと仕事をスタートさせたのは、じつはマクラーレン・ホンダ時代の2015年。そこでわれわれは2年間、ホンダとともに燃料と潤滑油の開発を行っていたことを忘れないでほしい。


──ミーティングはどれくらいの頻度で行っているのですか。
ツルサキ:昨年は、フェイス・トウ・フェイスでのミーティングはイギリス・ミルトンキーンズにあるホンダのHRD MKと、日本のHRD Sakura(栃木県の本田技術研究所)、そしてサーキットの現場で何度か行った。今年は5月にHRD MKへ行き、その後カナダGPがある6月にホンダのスタッフがアメリカにあるわれわれの施設に来る予定だ。


──レッドブルがホンダのパワーユニットを搭載することになって、どんな変化が訪れましたか。
ツルサキ:われわれは1チームにひとりのトラックサイドエンジニアを配置させて、燃料と潤滑油を管理しており、昨年もトロロッソとルノーに1人ずついた。しかし、トロロッソはホンダPUを、ルノーはルノーPUを使用していたため、われわれは現場でデータを共有することはできなかったんだ。コンピュータがパスワードによってロックされていたからね。


 それが今年は2チームともホンダPUなので、われわれのトラックサイドエンジニアもお互いにデータを共有することができる。これは開発という面でも非常に役に立つ。


──潤滑油は何に使用されるのですか。
ツルサキ:エンジンオイル、ハイドロリックオイル、そしてギヤボックスオイルだ。燃料の開発も重要だが、潤滑油によってフリクション(摩擦)を最小化することができ、抵抗が小さくなれば、燃費の向上につながるので、こちらも重要だ。


──燃料と潤滑油の開発はとのように行ってきたのですか。
ツルサキ:2019年に向けて、われわれは36種類の潤滑剤と40種類の燃料をテストしてきた。 以前は、(ルノーが)テストを実行してデータをフィードバックするのに時間がかかりすぎたため、ほんのわずかしか試作品を試せなかった。


 でも、ホンダはテストを素早く実行し、そのデータをできるだけオープンに、かつスピーディーに送り返してくれるので、これだけのテストができたんだ。


──今年のオーストラリアGPでは最新の燃料が使用されたと聞いています。それは、いつごろ製造されたのですか。
ツルサキ:オーストラリアGPに使用する燃料は、2月下旬からスペイン・バルセロナで行われたプレシーズンテストで、すでに使用したものだが、このスペックを最終的に決定したのは2018年の12月中旬。もちろん、今後も燃焼の向上を目指して、新たに良い燃料が開発されれば、新スペックを投入していくことになるよ。


──ホンダが2チーム4台にパワーユニットを供給する今シーズンは、エクソンモービルにとっても忙しく、かつチャレンジングなシーズンになりそうですね。
ツルサキ:良い意味でね(笑)。先ほども、田辺(豊治/ホンダF1テクニカルディレクター)さんと話をして、急きょオーストラリアGPが終わったら、日本でミーティングを行うことが決まったんだ!!



(Masahiro Owari)




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