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【津川哲夫の私的F1メカ】2017年の新規定を象徴する、フェラーリSF70Hのインターナルエアロ

2017年10月31日

 今年から導入されたワイド&ローの新レギュレーション。F1マシンの車体は車幅を大きく広げ、タイヤの幅も広がったことで大型化したと考える人は多いと思うが、実はその考えはちょっと短絡的だ。


 もちろん、真上から俯瞰で見たマシンの投影面積は、昨年よりも間違いなく大型化しているが、実を言うとフロアとウイングを除くボディーワークは低く細く、ナロー&タイトになり、昨年以上に絞り込まれている。


 また、今年のパワーユニット(PU)は自由開発によってポテンシャルを大きく向上させ、大パワー大ダウンフォースでコーナリングスピードは大幅に向上した。それと同時にタイヤとフロアの拡幅でドラッグも増加し、トップスピードは昨年よりもむしろ低下することとなった。そのため、どのチームもドラッグを削減させるために車体、ボディワークを絞る努力をして現在のマシンが生まれたのだ。


 ボディワークのコンパクト化は、サイドポッドとエンジンカバーに集中している。特にサイドポッドはドラッグ的にはなくしてしまいたい程になっているが、各種の熱交換機器、電気や油圧等の補機類の収納など、実際はサイドポッドがなければ収納できない部品が多い。これらの要素が、チームごとに独自のアイデアによって、サイドポッド内にジグソーパズルのように詰め込まれている。


 絞り込まれたサイドポッド内部のわずかな容積を、100%すべて効率的に使うのは至難の業だ。特に熱交換機器はラジエターのような空冷型だと、冷却用のフレッシュな空気流と排熱の効率的な確保が重要で、最低限の冷却・排熱空気流路がポッド内部に必要になる。


 写真は右側がフロントになる、フェラーリSF70Hのポッド内部。前方(右側)に向かって上下に開く形で搭載された2段式ラジエターが見える。この2段式の各段には、さらに複数のラジエターが搭載されるという、ユニークなアレンジを採用している。


 SF70Hのエントリーダクトのリーディングエッジの処理が複雑な理由のひとつには、この熱交換器の配置も大きく係わっていそうだ。ダクト内部に隠れている複数のディフレクターなど、今季の好調ぶりを示す、フェラーリエアロの面目躍如と言ったところだ。



(Tetsuo Tsugawa)




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