【F1ハンガリーGPの焦点】ハンガロリンクを“抜けるコース”に変えたメルセデス。王者の強さの前に、完敗フェルスタッペンに後悔なし
2019年8月6日
振り返ってみれば、この、第1スティントの攻防がレースの流れを示唆していた。予選では敗北したものの、レースペースではメルセデスが本領を発揮してレッドブルを上回っていた。1秒の間隔まで迫ったハミルトンが、レッドブルに早い段階でのピットインを促したのだ。
金曜日の雨でロングランが行えていないなか、ハミルトンは70周レースの31周をミディアムで走行。1ストップ作戦に十分なタイミングでハードに履き替えた。
「ハードでのマックスのペースは、特に速いとは感じなかった。たぶん、ゴールまで走るためにタイヤを労わっているのかな、と。でも僕の方はすごくグリップを感じていたし、このタイヤのままでゴールまで走り切れるという自信があった」
タイヤ交換を終えた時点で5秒あった首位との間隔を、ハミルトンはわずか3周で1秒以内まで縮めた。レッドブルでは“ルイスはタイヤがフレッシュな間に攻撃してくるつもりだ”と解釈した。その時点ではフェルスタッペンのタイヤもまだ性能を保っていたが、レッドブルがクリッピングポイントから離れてしまうのに対して、メルセデスは難なくイン側のラインをつかみ、コンパクトにコーナーをクリアする。
ハミルトンが攻撃に出たのは39周目。ターン1からレッドブルに仕掛けたメルセデスはターン2、3と繊細な駆け引きを繰り広げ、ターン4に向かってアウトに並び、高速のブラインドコーナーでオーバーテイクを仕掛けた。しかし、ここではハミルトンがランオフエリアにオーバーラン。フェルスタッペンが最初の攻撃を凌いだ。
しかしハミルトンとて、楽に戦っていたわけではなかった。週末を通して抱えていたのはブレーキの温度とグレイニングの問題。第1スティントから、チームは「プッシュしろ」と言いつつ、同時に「ブレーキに気をつけて」と指示を繰り返していた。39周目の後、ハミルトンがいったん1秒以上の間隔を開けたのも、ブレーキを休ませるためだった。
「1周のうち半分はブレーキペダルにも触らないで走って、リフト&コーストを繰り返していた。もちろん、大きなブレーキングではそれがハンデになった」と、ハミルトンは振り返った。
しかしそうやってブレーキの問題が悪化するのを食い止めると、ハミルトンは再びフェルスタッペンの真後ろに迫った。ボッタスが2度目のピットに入った頃、チームはハミルトンに「ギャップを詰めて」と指示を出す──。それはオーバーテイクのためではなく、レッドブルにリアクションの余地を与えないための指示だった。48周目、メルセデスはハミルトンを2度目のピットに呼び入れ、ハードからミディアムへとタイヤを交換した。
関連ニュース
3/22(金) | フリー走行1回目 | 結果 / レポート |
フリー走行2回目 | 結果 / レポート | |
3/23(土) | フリー走行3回目 | 結果 / レポート |
予選 | 結果 / レポート | |
3/24(日) | 決勝 | 結果 / レポート |
※オーストラリアGP終了時点
1位 | マックス・フェルスタッペン | 51 |
2位 | シャルル・ルクレール | 47 |
3位 | セルジオ・ペレス | 46 |
4位 | カルロス・サインツ | 40 |
5位 | オスカー・ピアストリ | 28 |
6位 | ランド・ノリス | 27 |
7位 | ジョージ・ラッセル | 18 |
8位 | フェルナンド・アロンソ | 16 |
9位 | ランス・ストロール | 9 |
10位 | ルイス・ハミルトン | 8 |
※オーストラリアGP終了時点
1位 | オラクル・レッドブル・レーシング | 97 |
2位 | スクーデリア・フェラーリ | 93 |
3位 | マクラーレン・フォーミュラ1チーム | 55 |
4位 | メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム | 26 |
5位 | アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム | 25 |
6位 | ビザ・キャッシュアップRB F1チーム | 6 |
7位 | マネーグラム・ハースF1チーム | 4 |
8位 | ウイリアムズ・レーシング | 0 |
9位 | ステークF1チーム・キック・ザウバー | 0 |
10位 | BWTアルピーヌF1チーム | 0 |
2024年F1カレンダー
第3戦 | オーストラリアGP | 3/24 |
第4戦 | 日本GP | 4/7 |
第5戦 | 中国GP | 4/21 |
第6戦 | マイアミGP | 5/5 |
第7戦 | エミリア・ロマーニャGP | 5/19 |