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【レースの焦点】完璧なアタックで土曜日の“栄光”を手に入れたハミルトン、今のフェラーリに必要なのは「地に足をつけて戦うこと」/F1第16戦日本GP

2017年10月10日

 しかし、ハミルトンのこだわりはそこで終わらなかった。1ストップ作戦を決めていたメルセデスではスーパーソフトのニューセットを残す必要がなく、Q2で2回目のアタックに挑戦することが可能で、ハミルトンはセクター1、セクター2の区間ベストをさらに塗り替えながら……タイムを記録することなくピットに戻った。最初のセットをスタートタイヤとし、2セット目は最大の負荷をかけつつあえてタイムを出さず、Q3で最高のラップを完成するための“過程”として使用したのだ。

 そしてQ3ではさらに0.5秒近くタイムを削り取って余裕のトップタイムを記録しながら、最後のアタックで1分27秒319という記録を樹立した。

 オンボード映像を見ると、彼が決してマシンに無理強いせず、サーキットの流れに身を任せ、滑らかに走行している様子がよく分かる。17年の空力マシンが鈴鹿のコースとどんなふうに“呼吸”を合せていくのか、マシンと一体になって全身で把握したのだ。

XPB Images

 ハミルトンのファンであってもなくても、すべての人に幸福をもたらすラップだった。美しい鈴鹿のコースと技術の粋を集めたF1マシン。その調和を生み出したドライバーは、完璧なコンダクターだった。

 曇り空の予選は路面温度が26℃。快晴のレースでは路面温度が44℃。メルセデスだけでなく、ドライバー全員にとって不確実要素となったのは、赤旗や雨のおかげで金曜日のロングランができていないこと。そしてフリー走行とは大きく異なる日曜の天候コンディションだった──。

 レースが全体的にスローペースになった所以だ。今年のマシンでは例年以上にオーバーテイクが難しい鈴鹿で、ポジションを犠牲にして2ストップ作戦を採るわけにはいかなかった。そしてオーバーテイクが難しいはずの鈴鹿で、タイヤを使い切って抜かれる悔しさなど絶対に味わいたくなかった。

 順当なスタートを切ってポジションを守ったハミルトンは、そこからタイヤ管理に神経を集中した。
「予選では僕らが速い。でもレースになるとフェラーリやレッドブルが速いことは分かっていたから、レース序盤、タイヤを最大限に労わることは本当に重要だった」

XPB Images

 4番グリッドから2番手に躍り出たマックス・フェルスタッペンも、あらゆるリスクを排除しようと努めた。メルセデスに比べれば乱気流の影響が少ないレッドブルでも、空力の影響が大きな鈴鹿で真後ろを走り続けてフロントタイヤを傷めるわけにはいかなかったのだ。

「ソフトに交換してからはすごくバランスが向上したけれど、よほどのスピード差がないとオーバーテイクは難しい。僕は2.5〜3秒の間隔を置いて走っていたけれど、あれ以上近づきたくはなかった」。

 ふたりの間隔が最も小さくなったのはレース終盤、ランス・ストロールのコースアウトによって2度目のバーチャルセーフティカーが導入された後のこと。VSCによってタイヤ温度がいったん下がってしまったことや、周回遅れのタイミングが影響してハミルトンのペースが落ちたところでフェルスタッペンがベストタイムを記録。





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8位フェルナンド・アロンソ31
9位ルイス・ハミルトン19
10位ランス・ストロール9

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1位オラクル・レッドブル・レーシング195
2位スクーデリア・フェラーリ151
3位マクラーレン・フォーミュラ1チーム96
4位メルセデス-AMG・ペトロナス・フォーミュラ1チーム52
5位アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チーム40
6位ビザ・キャッシュアップRB F1チーム7
7位マネーグラム・ハースF1チーム5
8位ウイリアムズ・レーシング0
9位BWTアルピーヌF1チーム0
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