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「アロンソが去り、チームが潰れる……」マクラーレンF1の危機感を生々しく伝えるドキュメンタリーが公開に

2018年2月5日

 マクラーレンF1チームのスポーティングディレクターであるエリック・ブーリエが、2017年のプレシーズンテストの後、フェルナンド・アロンソを失い、チームが完全に瓦解してしまうと真剣に恐れていたことが分かった。


 Amazonプライム・ビデオによる、マクラーレンの舞台裏を追った4部構成の新作ドキュメンタリー「Grand Prix Driver」が2月9日から配信される予定だが、それに先んじて英Autosport誌のために試写が行われた。


 このドキュメンタリーのなかで、ブーリエは、チームの将来について大きな危機感を抱いていると示唆している。


「現時点で私が一番気にかけていることは、チームが崩壊しないようにすることだ」とブーリエは明かした。「ドミノ効果がどのようなものか、知っているからね」


「F1チームを作り上げるには何年もかかるが、壊すのは6カ月でできる」


 問題が顕在化したのは、2017年のプレシーズンテストでトラブルが相次ぎ、マクラーレン・ホンダのパッケージが期待していたようなパフォーマンスを発揮しないことが分かった時だった。その状況にマクラーレンのスタードライバーであるアロンソが激怒したという。


「プレシーズンテストの後、フェルナンドは非常に腹を立てていた」とブーリエは「Grand Prix Driver」の中で語っている。


「彼は、この状況でもう1年やっていくことはできない、レースをするための状況を考え直すと、明言した」


「彼はチームから出て行ってしまう。間違いない」


 ブーリエは、もしアロンソがシーズン開始前に去ってしまったら、チームは破綻してしまうと感じていた。


「このビジネスの仕組みは知っているだろう」とブーリエ。「弱っていると、人々がやって来て、欲しい人間を連れ去ってしまう」


 チームのCOOを務めるジョナサン・ニールが、エンジニアたちに期待はずれのテストの内容について報告している場面もある。その中で彼はホンダのパフォーマンスはマクラーレン陣営にとって「ショック」であったと認めている。


「限度を超えている」とニールはチームに話す。「我々は終わりだ。何が起こるか信用して待つという実験はもう終わりだ」


 ドキュメンタリーのプロデューサーであるマニッシュ・パンディは、危機に陥ったチームの生々しい場面の撮影を、制作関係者たちに許可したマクラーレンを称賛した。


「マクラーレンの歴史の中でも最も難しいシーズンだったことは誰もが知っている」と彼は語った。「私たちにドアを閉ざす方が簡単だったはずだ」


“すべてのライバルは凋落する可能性があるが、偉大なチャンピオンだけが再び立ち上がり、戦って勝つのだ”ということにファンが気づいてくれると、マクラーレンは信じている。そうパンディは語った。


「Grand Prix Driver」の日本語版が公開されるかどうかは 現時点では明らかになっていない。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(AUTOSPORTweb)




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