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【アゼルバイジャンGPの焦点】メルセデス独走の戦犯のひとつは、“熱しにくく、冷めやすい”ピレリタイヤ

2019年4月30日

 あるいは、予選では速さを発揮できたのに、レースでは一気にペースを落とす──。アゼルバイジャンの予選で6番手という素晴らしいパフォーマンスを見せたダニール・クビアトは、レースが始まるとすぐにリヤタイヤに大きな問題を抱えた。

 予選で速さを発揮したハースが毎回のようにレースで後退していくのは、今年のタイヤに悩むチームの典型的な例──。解決の目途がついても、小さなチームでは即座に対応することができない。ダウンフォースが大きいマシンほどタイヤの扱いは許容性が広がるが、単純にダウンフォースだけの問題ではない。

XPB Images

 そんな2019年のフライアウェイ4戦。ホンダ・ファンにとって嬉しくもあり、もどかしくもあるのは、3戦連続で4位を飾ったレッドブルとフェルスタッペン。

 開幕戦の3位表彰台は印象的だったが、メルセデス2台、フェラーリ2台を相手にすれば、その一角に攻め込んで4位に入賞するだけでも大きな功績だ。

 何よりも、フェルスタッペンの視界にトップ3台が見えているという事実が大きな進歩──。「スペインGPの成績はレッドブルのアップデートにかかっている」と言えるほど、ホンダの努力を信頼している。

 冬のテストからマシンの挙動と自らのドライビングに悩んできたピエール・ガスリーも、プレッシャーのなかで彼らしい学習能力を発揮し、アゼルバイジャンでは「これまでで最も力強い週末」とクリスチャン・ホーナーが評価するほどの進化を証明した──。

 学んだことを蓄積し、吸収したすべてを揃えた時に一気に開花するドライバーなのだ。大切なのは、特徴的なレッドブルのマシンに「自分のドライビングを適応させ、その動きを予測することができるようになってきた」と、ガスリー自身が感じている部分。

 結果は残らなかったものの、アゼルバイジャンの進化はスーパーフォーミュラを見てきた日本のファン、その前年のGP2を見てきたフランスのファンにとって“!”を感じさせるもの。

 トロロッソでは、新人アレクサンダー・アルボンが安定したレース管理能力を発揮する一方で、クビアトが天性の速さを輝かせるシーンが増えてきた。小さなチームにとって簡単なことではないけれど、すべての要素が揃えば驚くような結果を期待できる。

 そして2チームに共通して言えるのは“攻めていこう”というホンダの姿勢が地に足のついたレース屋精神に基づいたものであると理解し、共有できていること──。

 開幕4戦、チャレンジャーであるホンダにとって一番大切なのは、パワーユニットの信頼性と性能を証明し、自分たちの意志を明確に伝えチームと共有する、その基礎をしっかりと築いたことだ。

(Masako Imamiya)



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