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国際人権団体がF1サウジアラビアGP開催案を厳しく非難「人権侵害をスポーツの印象で洗い流すことに加担」

2020年10月30日

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、2021年にサウジアラビアでグランプリを開催するとしたF1の計画について、F1の商業権保有者であるリバティ・メディアに対し、同国の人権侵害に関する深刻な実態を『スポーツウォッシュ』(スポーツの印象で洗い流す)しないようにと呼びかけた。


 月曜日、F1はジェッダの市街地コースで行われるレースを含む2021年の暫定カレンダーを各チームに提示した。このカレンダーが実現すれば、これがサウジアラビアで行われる初めてのグランプリとなる。


 リバティ・メディアは、2020年シーズン開幕に先立って国営石油会社『アラムコ』との長期にわたるグローバルスポンサーシップ契約を結んでおり、サウジアラビア王国との商業関係はすでに始まっている。


 F1は、2023年から使う専用コースについてもサウジアラビアと協議を進めている。首都リヤド郊外のキディヤに建設される予定で、元F1ドライバーのアレックス・ブルツが設計を担当した。

サウジアラビアGP開催に向け、サーキット建設計画が進行中。元F1ドライバーのブルツがレイアウト担当
F1サウジアラビアGPの会場となるキディヤのサーキット完成予想図


 来年ジェッダで行われるレースは、F1を今後長期にわたってキディヤの新複合施設に留め置くための前哨戦として期待されている。しかし、サウジアラビアにおける人権侵害を糾弾する活動を長く展開してきたアムネスティ・インターナショナルは、「傷ついた評判の回復」にスポーツを使おうとする同国の目論みを非難している。


 2020年夏には、サウジアラビアが支援する政府系投資ファンドPIFを含む事業連合が、イギリスのサッカークラブであるニューカッスル・ユナイテッドを3億ポンド(約405億3000万円)で買収しようと試みたが、後に取引から撤退している。


「F1は、2021年にサウジGPが開かれた場合、サウジアラビアにおける深刻な人権侵害の記録をスポーツで洗い流そうとする同国の継続的な試みに加わることになると認識すべきだ」と、アムネスティ・インターナショナルUKのヘッド・オブ・キャンペーンを務めるフェリックス・ジェイキンスは語った。


「ニューカッスル・ユナイテッドの買収失敗は、当然のことだがサウジ当局のこうした試みが終わったことを意味しない。彼らが引き続き、ひどく傷ついた同国の評判を回復する手法として一流スポーツに目をつけているのは明らかだ」


「女性が車を運転しても逮捕されないという規則がようやく鳴り物入りで制定されたにもかかわらず、当局は最近、ルージャイ・アル-ハスルールやナシマ・アル・サダなど女性の権利を求める主だった活動家たちを拘束したうえ、拷問を加えた」


「サウジGPがこのまま開催されるとしたら、最低でもF1は関連するすべての契約において全職種の労働基準が厳しく保たれること、すべてのレース関連イベントがあらゆる人に区別なく開かれることを求めるべきだ」


 ジェイキンスは、グランプリレースに携わるすべての関係者に対して、サウジアラビアへの批判を支持するよう呼びかけた。


「ジェッダでのレースに先立って、我々はすべてのF1ドライバー、オーナー、チームに対して、同国の人権の現状について声をあげること、投獄されている人権擁護者たちへの連帯を表明することを呼びかけたい」


 サウジアラビアがF1の開催地図に載れば、今後の論争は不可避となる。しかし、これまでも非政治的な組織であることを正当に主張してきたF1は、一方で中国、ロシア、バーレーンといった人権を踏みつけて物議を醸すような地域から撤退したことは一度もない。



この記事は f1i.com 提供の情報をもとに作成しています



(autosport web)


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