【】BMW「ビルヌーブを起用するかどうかはまだ決まっていない」

9月27日

 ジャック・ビルヌーブは、新たにBMWのワークスチームとなるザウバーとの間に、契約が来季終了まで残っていると主張しているが、チームボスとなるであろうマリオ・タイセンは、ニック・ハイドフェルドとコンビを組む来季のドライバーについてはまだ何も決まっていないと述べた。

 ビルヌ―ブは、来季からBMWのワークスチームになるザウバーと2年契約を結んでいるため、来季もシートに留まる権利があると主張し続けている。しかし、タイセンは、ドライバーは現在選抜中であると語った。
 タイセンはブラジルGPで、ロイター通信のインタビューに答えて次のように語った。
「私たちは、ニックを来季のドライバーとして押さえることに集中してきた。そして、今はもう1つのシートに取りかかっている。私たちは、ワールドチャンピオンであっても、F1からいったん退くと、復帰してすぐに競争力を発揮できるわけではないことが分かった」
「ビルヌーブは現在、遅れを取り戻している最中だ。私たちは、今年の後半戦での彼の活躍を見ていこうと決めた。ラインナップについて時間的なプレッシャーはないが、現在審議中であることは確かだ。来季の開幕戦には万全のラインナップで臨む」
 ビルヌーブは2週間前のベルギー戦でポイントを獲得し、ドライバーズポイントで来季からフェラーリへ移籍する僚友のフェリペ・マッサを抜いたが、34歳の元ワールドチャンピオンにとって残り時間はかなり限られてきた。ある雑誌は、ビルヌーブはレッドブルの対抗的イメージにぴったりだということで、クリスチャン・クリエンとのトレードもあるのではと予測しているが、いずれにせよ、来シーズンのBMWのシート争いは、ビルヌ―ブにとって不利な状況にある。
 ザウバーはウイリアムズのマーク・ウエーバーへの興味を表明しているが、しかし、それよりもクリエンや来週ウイリアムズでのテストが決まっているF3の有力ドライバー、セバスチャン・ベッテルなど、ナショナリティに合うドライバーを選ぶ可能性が高いと思われる。アンソニー・デイビッドソンやアレクサンダー・ブルツらも、来季ハイドフェルドのチームメイトとしての有力候補に数えられている。